介護福祉士試験 認知症の理解-医学的側面から見た認知症の基礎③-合格するための過去問分析

医学的側面から見た認知症の基礎③(過去問=試験対策)

認知症の原因となる主な病気の症状の特徴

○アルツハイマー型認知症は、認知症原因疾患比率の50%を占めている。

○アルツハイマー型認知症は、ドイツの精神科医「アルツハイマー」により報告された認知症疾患である。

○アルツハイマー型認知症の組織学的所見として、老人斑、神経原線維変化、神経細胞の萎縮がみられる。

○アルツハイマー型認知症の変化は、側頭葉から頭頂葉にかけて著しく起こり、進行すると前頭葉に及ぶ。

○アルツハイマー原線維が脳全体に出現して神経細胞を破壊していくと、アルツハイマー型認知症に発展する。

○神経細胞の伝達はシナプスを介して行われるが、これに「かかわる神経でんたつ物質にアセチルコリンがある。

○アルツハイマー型認知症では、記憶に関連をもつ神経伝達物質「アセチルコリン」の減少が注目され、アセチルコリンを増加させる薬物塩酸ドネペジル(アリセプト)が開発された。

○アルツハイマー型認知症の脳の障害では、海馬と大脳皮質連合野を中心に特有の病変がおこる。

○アルツハイマー型認知症の症状として、記憶障害、思考と判断力の障害、巣症状、見当識障害などがある。

○アルツハイマー型認知症では、人格の水準が比較的保たれているのが特徴である。

○アルツハイマー型認知症では、「ものとられ妄想」の症状がみられる。

○アルツハイマー型認知症の治療方法が見つかっていない。

○脳血管性認知症は高血圧、糖尿病、脂質異常などで脳血管の血液の流れが障害されることが原因となる。

○脳血管性認知症では、上肢や下肢に片麻痺がみられる。

○脳血管性認知症の症状には、発作型と緩除型がある。

○脳血管性の認知症では、脳全体におこる多発性脳梗塞による認知症が多いとされている。

○脳血管性認知症では、言語障害や片麻痺などの運動障害を伴うことがある。

○血管性認知症の認知機能障害を改善させる確実な方法は現在ないために、脳血管障害の再発予防と認知症の症状への対症療法が治療の中心となっている。

○アルツハイマー型認知症と脳血管型認知症の発症年齢についての違いは、アルツハイマー型が70歳以上に多いのに対し、脳血管型は60~70歳に多い。

○アルツハイマー型認知症と脳血管型認知症の性別についての違いは、アルツハイマー型が女性に多いのにたいし、脳血管型は男性に多い。

○アルツハイマー型認知症と脳血管型認知症の自覚症状についての違いは、アルツハイマー型が自覚症状がないのに対し、脳血管型は頭痛、めまい、物忘れなどの症状がある。

○アルツハイマー型認知症と脳血管型認知症の経過に対しての違いは、アルツハイマー型が段階的に進行するのに対して、脳血管型は良くなったり、悪くなったりしながら階段を下るように進行する。

○アルツハイマー型認知症と脳血管型認知症の人格の変化に対する違いは、アルツハイマー型がしばしば明らかに見られるのに対して、脳血管型は人格変化は比較的少ない。

○アルツハイマー型認知症と脳血管型認知症の合併する病気に対する違いは、アルツハイマー型がないのに対して、脳血管型は高血圧、糖尿病、心疾患、動脈硬化などが関係する。

○アルツハイマー型認知症と脳血管型認知症の違いは、アルツハイマー型認知症では脳の萎縮がみられるのに対し、血管型認知症では多発性脳梗塞が特徴である。

○アルツハイマー型認知症と脳血管型認知症の違いは、感情失禁は、血管性認知症の典型的な症状があるのに対しアルツハイマー型認知症ではあまり見られないことである。

○認知症の原因疾患の中にレビー小体病があるが、これは脳全体にレビー小体といわれる異常な物質が沈着しておこるものである。

○レビー小体型認知症の症状はアルツハイマー型や血管性認知症とは違い「幻視」(見えるはずのないものが見える)が起こることが最大の特徴である。

○レビー小体型認知症の症状は実際には、その場にいない人や子供や虫や猫などが見える「幻視」が、初期の症状として現れることが多い。

○レビー小体型認知症の人の多くに、実際にはないものが見えたり(幻視)、睡眠中の大声の寝言、また、歩行や動作に支障がでる。

○レビー小体型認知症の初期では、もの忘れなどの記憶障害は目立たない。

○前頭側頭型認知症は現在のところ症状を改善したり、進行を防いだりする有効な治療法はない。

○認知症の原因疾患の一つに、前頭側頭型認知症(ピック病)があり、人格の変化が特徴で、人が変わったように奇妙な行動を繰り返す。

○ピック病は前頭側頭型認知症と言われるように、前頭葉と側頭葉に限定的して脳が委縮していく病気である。

○常同行動とは、同じ行動や行為を目的もなく何度も繰り返し続けることをいいます。これは前頭側頭型認知症(ピッグ病)などで見られる症状である。

○前頭側頭型認知症では、社会ルールや常識的な規範が分からなくなる。

○ピック病.にかかると人格変化、反社会的行動、反道徳的行動などの主症状がでて、次第に認知症が加わります。

○認知症の原因疾患一つであるクロイツフェルト・ヤコブ病は、急速に進行し、初発病状から6~12ヶ月で死に至る。

○クロイツフェルト・ヤコブ病は、現代の医学では治療法はなく短期のうちに確実に死に至る病である。

○クロイツフェルト・ヤコブ病は、脳組織の海綿(スポンジ)状変性を特徴とする疾患である

○クロイツフェルト・ヤコブ病は、プリオン蛋白と呼ばれる異常な蛋白質が脳に蓄積し、脳神経細胞の機能が障害され、脳に海綿状の変化が出現する疾患である。

○クロイツフェルト・ヤコブ病では、進行が速く、1年以内の死亡例も多い。

○慢性硬膜下血腫は、転倒などで頭部外傷などのあと、徐々に脳の表面に血液がたまり脳が圧迫されるために認知症の症状がでてくる病気である。

○慢性硬膜下血腫は、高齢の人、全身状態がよくない人でも比較的軽い負担で治療がでる。

○慢性硬膜下血腫は、外科的手術で治療が可能な認知症である。

医学的側面から見た認知症の基礎③の勉強メモ

認知症の原因となる主な病気の症状

アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症の原因

ベータたんぱくやタウたんぱくという異常なたんぱく質が脳にたまって神経細胞が死んでしまい、脳が萎縮して(縮んで)しまう。

アルツハイマー型認知症の主な症状
①認知機能障害:新しく経験したことを記憶できず、すぐに忘れてしまう。
②BPSD(行動・心理症状):無為・無関心、妄想、徘徊、抑うつ、興奮や暴力などの症状が現れることがある。

脳血管性認知症

脳血管性認知症の原因

脳の血管が詰まる「脳梗塞」や血管が破れる「脳出血」など脳血管に障害が起きると、その周りの神経細胞がダメージを受ける。

脳血管性認知症の主な症状

①認知機能障害:障害される能力と残っている能力があります(まだら認知症)。判断力や記憶は比較的保たれている。
②BPSD(行動・心理症状):意欲や自発性がなくなったり落ち込んだりすることがあります。感情の起伏が激しくなり、些細なきっかけで泣いたり興奮することがある。
③身体面の症状:脳血管障害によって、手足に麻痺や感覚の障害など神経症状が現れることがあります。ダメージを受けた場所によっては言語障害などが出る場合もある。

レビー小体型認知症

レビー小体型認知症の原因

脳の神経細胞の中に「レビー小体」と呼ばれる異常なたんぱく質の塊がみられます。このレビー小体が大脳に広くに現れると、その結果、認知症になる。

レビー小体型認知症の主な症状

①認知機能障害:注意力がなくなる、ものがゆがんで見えるなどの症状が現れます。レビー小体型認知症では、最初は記憶障害が目立たない場合もある。
②認知機能の変動:時間帯や日によって、頭がはっきりしていて物事をよく理解したり判断したりできる状態と、ボーとして極端に理解する力や判断する力が低下している状態が入れ替わり起こる。
③BPSD(行動・心理症状):幻視、睡眠時の異常言動
④抑うつ症状
⑤身体面の症状:パーキンソン症状、自律神経症状

前頭側頭型認知症(ピック病)

前頭側頭型認知症の原因

原因ははっきりとはわからないのですが、脳のなかの前頭葉と側頭葉の神経細胞が少しずつ壊れていくことによって、いろいろな症状が出てくる認知症。ほかの認知症より若年で発病することが多い。若年性認知症のなかでは血管性認知症、アルツハイマー病に次いで、3番目に多い病気。

前頭側頭型認知症の主な症状

①ルールを守ったり、他人に配慮したりすることができなくなる
②店のものを断りなくもってきてしまう
③交通ルールを無視して赤信号を通過してしまう

クロイツフェルト・ヤコブ病

脳にある「プリオン蛋白」と呼ばれる物質がなんらかの原因によって「異常プリオン蛋白」に変わり、蓄積することで、機能障害を起こす病気。
進行がとても早いことで知られており、発症から1~2年で死に至る、予後不良の病気。

クロイツフェルト・ヤコブ病の症状

①発症時はめまいや立ちくらみ、物忘れなどといった軽度の症状が出現
②急激に進行する
③発症後6か月~1年ほどで無反応の寝たきり状態となり、1~2年で肺炎などの合併症を発症し、死亡に至る。

慢性硬膜下血腫

慢性硬膜下血腫とは、頭蓋骨の内側で、脳を包む膜(硬膜)と脳の表面との間にゆっくりと血液がたまって血腫ができた状態。
転倒したり、天井などにぶつけたりして、軽く頭を打っただけでも起こることがある。

慢性硬膜下血腫の症状

①頭部を打った直後は特に問題がなく、2週間後から3ヵ月後位に、症状が徐々に出始める。
②次第に、歩行するとふらつく、片側の手足が動かしづらい、しびれが出る、頭痛がする、しゃべりづらい、物忘れが目立つ、失禁するようになるといった症状がみられる。
③重症の場合は、意識障害を起こすこともある。

血腫を除去すると症状が軽減することがある。

介護福祉士試験 認知症の理解-医学的側面から見た認知症の基礎②-合格するための過去問分析

医学的側面から見た認知症の基礎②(過去問=試験対策)

認知症と間違えられやすい症状

○認知症によく似た症状を示すものに、せん妄とうつ病がある。

○せん妄は意識障害の一つで、この障害により注意力や集中力が続かず、時間や場所が判らなくなったりするので認知症と間違えられることがある。

○高齢者のせん妄は夜間におこることが多いので夜間せん妄といわれる。

○せん妄は、夕方から夜間に好発し、日中には消退するという睡眠・覚醒リズムの障害が現れる。

○せん妄状態は、軽度や中等度の意識障害の際に、幻覚・錯覚や異常な行動を呈する状態で意識状態は混濁している。

○せん妄状態では、その時の出来事を覚えていないのが特徴である。

○せん妄の原因の一つに、向精神薬等の投与がある。

○せん妄は突然起こり、良くなったり悪くなったりの変動がみられる。

○せん妄は、意識が混濁して、幻覚や錯覚がみられる状態のことで、大声で騒いだり、人を呼んだりすることがある。

○せん妄は脳内の一過性におこる障害と考えられるので、まずは穏やかに対応し落ち着きを取り戻すケアが求められる。

○うつ病は気分障害の一種で、抑うつ気分や不安・焦燥、精神活動の低下、食欲低下、不眠症などを特徴とする精神疾患である。

○うつ病のために一時的に認知症になってしまったように見える場合、これを仮性認知症という。

○高齢者で認知症では不眠状態が続いたりすると、夜間せん妄を起こしやすくなる。また、意欲の低下、感情が不安定になると僅かな刺激で泣いたり、笑ったり、怒ったりする情動失禁にいたることがある。

○せん妄の発症は急激で日内変動が目立ち、夜間に悪化することが多い。

○覚醒水準とは、脳の活動状態を表すものですが、せん妄では覚醒水準が低下する。

○せん妄は短期間のうちに現れ、軽度から中等度の意識障害に、特徴的な幻覚、錯覚、不安、精神運動興奮、失見当識などを伴う。

○せん妄は、日内変動を認めることが多い。

医学的側面から見た認知症の基礎②の勉強メモ

せん妄

せん妄とは、高齢者に多く発症する一種の意識精神障害
高齢者にはせん妄がしばしば出現するが、その状態像は認知症と重なる部分が多いため、高齢者の軽い意識障害は仮性認知症と呼ばれる。

せん妄の原因

①疾患によるもの
②加齢によるもの
③薬の副作用によるもの
④入院・手術によるもの

せん妄の症状

①睡眠-覚醒リズムの障害
②幻覚・妄想
③見当識・記憶障害
④情動・気分の障害
⑤不随意運動などの神経症状

せん妄を悪化させないための非薬物治療

①適切な水分補給と栄養補給
②体を動かす
③親しみのあるもので安心感を与える
④感覚(五感)を維持する
⑤規則正しい生活リズム
⑥居心地のよい環境作り
⑦リアリティオリエンテーション

介護福祉士試験 認知症の理解-医学的側面から見た認知症の基礎①-合格するための過去問分析

医学的側面から見た認知症の基礎①(過去問=試験対策)

認知症による障害

○記憶障害とは、記憶を思い出すことができない、また、新たなことを覚えることができないなどという、記憶に関する障害の総称である。

○記憶障害になると同じことを何回も繰り返したり、つい先ほどあったことをすぐに忘れるなどの症状がでてくる。

○記憶障害が進行すると、物をしまったことを忘れて「物盗られ妄想」などを引き起こしてしまうことがある。

○見当識障害とは、人や周囲の状況、時間、場所など自分自身が置かれている状況などが正しく認識できない障害である。

○見当識障害では、時間の見当識、場所の見当識、人物の見当識が損なわれる。

○認知症における「巣症状」とは失行、失語、片麻痺、感覚障害、言語障害などの局所神経障害を示す。

○失行とは、運動機能そのものが障害されたわけではないのに手や足が動くのにまとまった動作や行為が出来ないことをいう。

○失語は、構音器官や聴覚などに障害がないのに、言語機能が失われた状態のことである。

○認知症における「遂行機能の障害」とは、計画をたてて一連の作業をすることが出来なくなる障害のことをいう。 

○認知症では、記憶障害、自発性低下、意欲 低下、無関心がみられる。

○認知症における実行機能は、「目的をもった一連の行動を自立して有効に成し遂げるために必要な機能」と定義されている。

○認知症の実行機能障害では、テレビのリモコンなど電化製品が使えなくなるということがある。

○認知症の実行機能障害では、段取りをたてて実行することができない。

○正常圧水頭症では、認知症、歩行障害、尿失禁の症状がでてくる。

○「失行」とは、運動麻痺や知覚麻痺などはなく、頭では理解しているのにもかかわらず、動作や行動ができなくなった状態である。

○軽度認知症では、記憶力低下の訴えがある。

○軽度認知症は、認知機能(記憶、決定、理由づけ、実行など)のうち1つの機能に問題が生じてはいるがが、日常生活には支障がない状態のことをいう。

医学的側面から見た認知症の基礎①の勉強メモ

認知症の中核症状

(1)記憶障害
認知症を発症すると、早期に記憶する能力の障害が起こる。数分前に見聞きしたことや自分がした行動でも思い出せなくなってしまう。アルツハイマー型認知症ではとくに、経験したできごとに関する「エピソード記憶」が思い出せなくなることが多い。
(2)見当識障害
今日が何月何日で今何時くらいかわからない。自分の置かれた状況が把握できなくなり、ひとり取り残されてしまったような状態になるのが見当識障害です。
(3)失行
体を動かせるにもかかわらず、自分が目的を持った行動の方法がわからなくなる状態。以前は普通にできていたことができなくなってしまいます。
(4)失認
体の器官(目・耳・鼻・舌・皮膚等)に問題がないにもかかわらず、視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚の五感に関係する認知能力が正常に働かなくなる状態。
(5)失語
脳梗塞などの原因で血管性認知症になってしまい、脳の言語に関わる部位が損傷することで「聞く・話す・読む・書く」といった音声・文字などの言語情報に関わる機能が失われた状態。言語障害があると、自分と他人とのコミュニケーションがうまくできなくなり、抑うつ状態になりやすくなります。
(6)実行機能障害
計画を立てて順序よく物事をおこなうことができなくなること。ある目標に向かって手順通りにできない、自立できないことで日常生活をひとりでできなくなってしまいます。

軽度認知障害(MCI)とは

軽度認知障害(MCI)の臨床的な定義>
①記憶障害の訴えが本人または家族から認められている
②客観的に1つ以上の認知機能(記憶や見当識など)の障害が認められる
③日常生活動作は正常
④認知症ではない
高齢者の4人に1人は軽度認知障害(MCI)もしくは認知症であるといわれています。

介護福祉士試験 認知症の理解-認知症を取り巻く状況-合格するための過去問分析

認知症を取り巻く状況(過去問=試験対策)

認知症ケアの歴史

○明治の始めに設置された癲狂院(てんきょういん)、その後の精神病院が主に認知症の人に対する処遇を行うことになった。

○1963年に老人福祉法が制定され養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホームなど老人福祉施設が体系化され老人福祉施策の基本枠組みが形成された。

○1980年に京都市で「ぼけ老人をかかえる家族の会(現在・認知症の人と家族の会)が発足した。

○1984年から「痴呆性老人処遇技術研修事業」がスタートし、すべての特別養護老人ホームにおいて寮母を対象とした処遇技術研修が行われるようになった。

○1987年、出雲市のことぶき園で日本ではじめての認知症グループホームが誕生した。

○近年、認知症グループホームや宅老所等の小規模化したケアの有効性を取り入れたユニットケアという考え方が大型施設に取り入られるようになった。

○2000年の介護保険法改正では、身体拘束については、緊急及びやむを得ない場合は条件付きで認められることになった。

○2004年12月から、現在の「認知症」という言葉が行政用語として統一されるようになった。

認知症ケアの理念

○パーソンセンタードケアとは、疾病あるいは症状を対象にしたアプローチではなく、生活する個人を対象とするケアである。

○パーソンセンタードケアの理念は、認知症になってもその人らしくいきいきと生活できるように個別のケアをすることである。

○認知症ケアの理念とは、その人らしくあり続けるための援助である。また、その人らしい生き方とは、何よりも人間らしい生き方である。

○認知症の人とコミュニケーションをとるときに大切なことは、本人が考え思っている「現実」を否定するのではなく、それを認めて共感的に受け入れることである。

○国による認知症対策として「認知症対策等総合支援事業」がある。

○国は平成17年度の「認知症を知る一年」を足がかりに、認知症に関する理解を高めるために「認知症サポーター100万人キャラバン」による学習会を展開している。

○認知症サポーターは、認知症に対する正しい知識と理解を持ち、認知症の人を支援する。

○認知症人の安心・安全をサポートする制度のひとつに成年後見制度がある。

○社会福祉法による日常生活自立支援事業は、都道府県社会福祉協議会の事業で、福祉サービスお利用手続きや生活費の管理が難しい人に対して手続きや金銭管理の手伝いをおこなうものである。

○高齢者虐待防止法は高齢者等の虐待防止だけでなく、養護者に対する支援も盛り込まれている。なお虐待防止法では虐待を発見した住民の市町村への通報義務や、市町村の立ち入り調査権などが認められた。

○認知症の人に対する地域密着型サービスには、認知症対応型通所介護、認知症対応型共同生活介護がある。

○小規模多機能型居宅介護は、通所介護を中心に利用しながら、必要に応じてショートステイや訪問介護を受けることができるサービスである。

○小規模多機能型居宅介護では、ケアマネージャー・看護師及び準看護師の配置が必要である。

○小規模多機能型居宅介護の事業は、25人以下の登録制となっている。

○介護保険法における認知症対応型共同生活介護(グループホーム)では、家庭的な雰囲気によって、症状の安定が図られる。

認知症高齢者の現状と今後

○認知症患者は2025年に700万人を突破。65歳以上の5人に1人と予想されている。

○介護保険では、人数の割合に対して費用の割合が高いが、これは認知症の利用者一人当たりの利用額が高いことが理由となっている。

○寝たきりの認知症の人のサービス利用は、半数以上が施設の利用者となっている。

○動ける認知症の人は、施設利用者が2割未満、8割以上が在宅サービスの利用者となっている。

認知症を取り巻く状況の勉強メモ

日本における認知症施策の変遷

2000年:介護保険法施行

それまで日本の高齢者介護は家庭内で解決するものとされてきたが、介護の役割を主に担うと一方的に考えられていた女性の社会進出が進んだことや、多世代居住の減少により介護の担い手が不足したことから、「介護の社会化」が叫ばれるようになった。同時にこれまでの「措置制度」であった高齢者福祉から、高齢者も主体的な権利を持つ「契約者」としてみなされるようになり、自立と共にその権利擁護も重視されるようになった。

2004年:「痴呆症」から「認知症」へ呼称変更

「認知症」へ呼称変更することが決定した。検討会では、呼称変更を機に、認知症に対する正しい理解の促進や権利擁護など周知を図ることを目指した。

2008年:「認知症の医療と生活の質を高める緊急プロジェクト」報告書

具体的な対応項目
①実態の把握
②研究開発の加速
③早期診断の推進と適切な医療の提供
④適切なケアの普及及び本人・家族支援
⑤若年性認知症対策

2012年:「今後の認知症施策の方向性について」

それまでの施設入所や入院を仕方のないものとして捉える方向性から、「認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で暮らし続けることができる社会」を目指すべく、「自宅→グループホーム→施設あるいは一般病院・ 精神科病院」というような不適切なケアの流れを変え、むしろ逆の流れとする標準的な「認知症ケアパス」(状態に応じた適切なサービス提供の流れ)を構築することを基本目標とした。またそうした施策の推進に向けた調査研究の充実を図ることも明記された。

2012年:「認知症施策推進五ヵ年計画」(オレンジプラン)

オレンジプランは、以下の7本柱で構成された。
標準的な認知症ケアパスの作成・普及
①早期診断・早期対応
②地域での生活を支える医療サービスの構築
③地域での生活を支える介護サービスの構築
④地域での日常生活・家族の支援の強化
⑤若年性認知症施策の強化
⑥医療・介護サービスを担う人材の育成

2013年:G8認知症サミット

2013年12月にイギリスで初めて「G8認知症サミット」が開催された。同会議では「認知症研究については新しい国際的なアプローチ、たとえば一国の取り組みではなく、各国共通の目的として研究を加速すること」が合意された。

2014年:認知症サミット日本後継イベント

「G8認知症サミット」を受け、「新しいケアと予防のモデル」をテーマとし、2014年11月に東京にて「認知症サミット日本後継イベント」が開催された。「①早期診断・早期対応とともに、医療・介護サービスが有機的に連携し、認知症の容態に応じて切れ目なく提供できる循環型のシステムを構築すること、②認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて、省庁横断的な総合的な戦略とすること、③認知症の方ご本人やそのご家族の視点に立った施策を推進すること」の3つを柱とした新たな戦略の策定が発表された。

2015年:「認知症施策推進総合戦略認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~」(新オレンジプラン)

2015年1月には「新オレンジプラン」が発表された。新オレンジプランは、認知症の人やその家族をはじめとした様々な関係者から幅広く意見を聞き、認知症の人やその家族の視点に立って立案された。2025年までが対象期間だが、3年ごとに数値目標等を見直すこととしている。また策定において、厚生労働省のみならず、内閣官房、内閣府、警察庁、金融庁、消費者庁、総務省、法務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省及び国土交通省と共同で作成された点が、これまでのプランと大きく異なる。

認知症ケアの理念

パーソン・センタード・ケア

パーソン・センタード・ケアとは、認知症をもつ人を一人の「人」として尊重し、その人の立場に立って考え、ケアを行おうとする認知症ケアの一つの考え方。
自然科学や神学を修めた後に老年心理学教授となったトムキットウッドが、1980年代末の英国で提唱。
認知症の方の持っている「心理的ニーズ」を理解する上で「一人の人間として無条件に尊重されること」を中心にし、「共にあること」「くつろぎ」「自分らしさ」「結びつき」「たずさわること」という6つのことが重要であると考えた。

2025年 高齢者5人に1人が認知症の時代へ

認知症サポーター

認知症サポーターとは、認知症に関する正しい知識と理解をもち、地域や職域で、認知症の人や家族に対してできる範囲で手助けをする人のこと。
1.認知症に対して正しく理解し、偏見をもたない
2.認知症の人や家族を温かい目で見守ることができる
3.近くの認知症の人や家族に、自分ができる簡単なことを実践できる
4.地域でできることを探し、相互扶助・協力・連携、ネットワークをつくる
5.全ての人が住みやすいまちづくりを担う地域のリーダーとして活躍する

認知症高齢者の現状と今後

・2025年には65歳以上の認知症患者数が約700万人に増加
・健康寿命が延びているが、平均寿命に比べて延びが小さい
・介護を受けたい場所は「自宅」が男性約4割、女性3割、最期を迎えたい場所は「自宅」が半数を超える

介護福祉士試験 医療的ケア-喀痰吸引-合格するための過去問分析

喀痰吸引(過去問=試験対策)

〇喀痰の鼻腔内吸引は、吸引圧をかけない状態で吸引チューブを挿入する

〇喀痰の鼻腔内吸引は、吸引チューブを回転させながら吸引する

〇喀痰の気管内吸引は、カテーテルは滅菌したものを滅菌操作で行う 

〇介護福祉士が医師の指示の下で行う喀痰吸引の範囲は、咽頭の手前までである。

〇喀痰吸引等研修により介護福祉士は医師の指示や看護師との連携のもと「たんの吸引」「経管栄養」が実施できるようになった。

〇喀痰吸引物は吸引びんの70~80%になる前に廃棄する。

喀痰吸引の勉強メモ

痰(たん)の吸引等の行為

平成24年度から、介護職員等によるたんの吸引等が将来にわたってより安全に実施されるように、「社会福祉士及び介護福祉士法」が一部改正され、一定の研修を受けた介護職員等においては、医療や看護との連携による安全確保が図られている等、一定の条件の下でたんの吸引等の行為を実施できることとなりました。

介護福祉士試験 医療的ケア-経管栄養-合格するための過去問分析

経管栄養(過去問=試験対策)

〇経鼻の経管栄養で挿入時は、体位を坐位または半坐位にする。

〇経鼻の経管栄養では、カテーテルの先端が咽頭部を通過するまでは、頸部を前屈にする。

○経鼻の経管栄養で挿入後は、カテーテルから胃内容物を吸引して挿入部位を確認する。

○経鼻経管栄養法で注入前に胃内容物を吸引するのは、胃内に挿入されていることを確認するためである。

○経鼻経管栄養法で注入中は、Fowler〈ファウラー〉位にするのは逆流の防止のためである。

○経鼻経管栄養法で注入終了後に微温湯を流すのは、カテーテル内に食物が残るために起こる腐敗・閉塞の予防のためである。

○経鼻胃管栄養法で栄養物を体温程度に温めるのは、下痢の予防のためである。

○経鼻胃管栄養法で注入前に空気を入れるのは、チューブが胃に入っていることを確認するためである。

○経鼻胃管栄養法でチューブをクレンメで止めるのは、注入した栄養物や胃液が排出されないようにするためです。

経管栄養の勉強メモ

実施可能な経管栄養

①胃ろうまたは腸ろう
②経鼻

胃ろう
嚥下機能に問題があり、誤嚥やそれによる肺炎などの危険性が高いものの、胃や腸の消化管には問題がない人に適した方法です。

腸ろう
胃ろうができない人には、お腹から腸に穴を開けて栄養を注入する「腸ろう」という人工栄養法があります。

介護福祉士試験 障害の理解-障害の医学的側面の基礎的知識⑥合格するための過去問分析

障害の医学的側面の基礎的知識⑥(過去問=試験対策)

○高次脳機能障害は器質精神病として精神障害者保健福祉手帳の対象になる。

○高次脳機能障害の具体的症状として、記憶障害、注意障害、逆行機能障害、社会的行動障害などがある。

○高次脳機能障害の社会的行動障害とは、すぐに人に頼ったり子供っぽくなったり、欲求のコントロールができなくなったり、感情コントロールができないなどの障害のことをいう。

○高次脳機能障害の注意障害とは、注意を向けること、維持することの障害である。

○高次脳機能障害の記憶障害とは、新しいことを記憶することが困難になる障害である

○高次脳機能障害の行動と感情の障害とは、行動や感情をコントロールすることの障害である

○高次脳機能障害の遂行機能障害とは、日常生活や仕事の内容を整理・計画・処理・実行することの障害である。

○高次脳機能障害の遂行機能障害の遂行機能障害は、行動が行き当たりばったりで、状況に応じた計画や判断が実行できない。

○高次脳機能障害の失語症とは、話す・聞く・書くことの障害である。

○高次脳機能障害の半側空間無視とは、目の前の空間の半分(多く左側)に注意が向かない障害である。

○高次脳機能障害の失行症とは、麻痺はないのに意図した動作や指示された動作ができなくなる障害である。

○高次脳機能障害の地誌的障害とは、地理や場所についてわからなくなる障害である。

○高次脳機能障害の失認症とは、見ているもの・聞いているもの・触っているものがわからなくなる障害である。

○高次脳機能障害の半側身体失認とは、身体の片側(主に麻痺側)に対する認識が低下してしまう障害である。 

○高次脳機能障害の原因として、脳血管障害、外傷性脳損傷、脳炎などがある。

障害の医学的側面の基礎的知識⑥の勉強メモ

高次脳機能障害

高次脳機能障害とは、病気や事故などの様々な原因で脳が部分的に損傷されたために、言語・思考・記憶・行為・学習・注意などの知的な機能に障害が起こった状態を指す。

高次脳機能障害の原因

高次脳機能障害の発症の原因は、8割が脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳血管障害)、1割が交通事故などの脳外傷によるもの

高次脳機能障害の症状

高次脳機能障害のなかで最も多くあらわれる症状は、失語症(56.9%)で、次いで注意障害(29.8%)、記憶障害(26.2%)、半側空間無視(20.2%)、遂行機能障害(16.0%)、失行症(11.1%)となっている。

(1)失語症
「聞く」「話す」「読む」「書く」ことの障害である。

(2)注意障害
注意を向けること、維持することの障害である。

(3)記憶障害
記憶を思い出すことができない、また、新たなことを覚えることができないなどの障害である。

(4)半側空間無視
半側からのあらゆる刺激(視覚、聴覚、触覚等)を認識できなくなる障害である。

(5)遂行機能障害
日常生活や仕事の内容を整理・計画・処理・実行することの障害である。

(6)失行症
麻痺はないのに意図した動作や指示された動作ができなくなる障害である。

(7)失認症
見ているもの・聞いているもの・触っているものがわからなくなる障害である。

高次脳機能障害

高次脳機能障害とは、病気や事故などの様々な原因で脳が部分的に損傷されたために、言語思考記憶行為学習注意などの知的な機能に障害が起こった状態を指す。

高次脳機能障害の原因

高次脳機能障害の発症の原因は、8割が脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳血管障害)、1割が交通事故などの脳外傷によるもの

高次脳機能障害の症状

高次脳機能障害のなかで最も多くあらわれる症状は、失語症(56.9%)で、次いで注意障害(29.8%)、記憶障害(26.2%)、半側空間無視(20.2%)、遂行機能障害(16.0%)、失行症(11.1%)となっている。

(1)失語症
「聞く」「話す」「読む」「書く」ことの障害である。

(2)注意障害
注意を向けること、維持することの障害である。

(3)記憶障害
記憶を思い出すことができない、また、新たなことを覚えることができないなどの障害である。

(4)半側空間無視
半側からのあらゆる刺激(視覚、聴覚、触覚等)を認識できなくなる障害である。

(5)遂行機能障害
日常生活や仕事の内容を整理・計画・処理・実行することの障害である。

(6)失行症
麻痺はないのに意図した動作や指示された動作ができなくなる障害である。

(7)失認症
見ているもの・聞いているもの・触っているものがわからなくなる障害である。

介護福祉士試験 発達と老化の理解-高齢者に多い病気-介護保険の特定疾病-合格するための過去問分析

介護保険の特定疾病(過去問=試験対策)

○介護保険法では「要介護状態にある40歳以上65歳未満の2号被保険者であって、「特定疾病」で人は介護保険の要介護者に当たるとされている。

○筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、重篤な筋肉の萎縮と筋力低下をきたす神経変性疾患で、運動ニューロン病の一種である。

○後縦靱帯骨化症(OPLL)は、後縦靱帯が骨化することにより、脊椎管狭窄をきたし、脊髄または神経根の圧迫障害を来す疾患である。

○骨折を伴う骨粗鬆症は、骨量の減少、骨の微細構造の劣化の2つの特徴がある全身性の骨の病気である。

○多系統萎縮症は、オリーブ橋小脳萎縮症、線条体黒質変性症、シャイドレージャー症候群という3つの病名の総称したものである。

○初老期における認知症は、老人でない人の認知症であり、若年性認知症などともよばれている。

○脊髄小脳変性症は、脊髄や小脳が障害され、運動失調症が出現する病気で、原因不明の神経変性疾患である。

○脊柱管狭窄症は、背骨の神経が通る管が狭くなる疾患である。

○早老症は遺伝子病であり原因遺伝子が異常になると、染色体が不安定になり白内障、白髪、脱毛などの老化現象がみられる。

○糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症は 糖尿病に合併する割合の高い疾病で、それぞれ腎不全、失明、知覚障害などの経過を来す疾病である。

○脳血管疾疾患は、脳血管の血流障害により脳実質が壊死を来す脳梗塞、脳血管の破綻による脳出血、クモ膜下出血等がある。

○進行性核上性麻痺・大脳基底核変性症及びパーキンソンでは、動作緩慢、筋固縮、振戦、姿勢反射障害などがみられる。

○閉塞性動脈硬化症 (ASO)は、足の血管の動脈硬化がすすみ血管が細くなったりして、充分な血流が保てなくなる病気である。

○関節リウマチは、全身の関節のはれ、痛み、運動障害を特徴とする慢性関節リウマチのうち、目、神経、血管の炎症や、心臓や肺など内臓の病気を伴ったものである。

○慢性閉塞性肺疾患(COPD) は、息をするときに空気の通り道となる「気道」に障害が起こって、ゆっくりと呼吸機能が低下する病気である。

○変形性関節症とは、老化により膝関節の軟骨に退行変性が起こり、骨に変形を生じて関節炎を来す慢性の疾病である。

〇末期がん(介護保険が適用される末期がん)は、医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限る。

介護保険の特定疾病の勉強メモ

特定疾病と介護保険

40歳以上65歳未満の方で、以下の16種類の疾病により日常生活が困難になり介護や支援が必要になった場合、要介護認定を受けることができます。

介護保険法で定められている特定疾病

①筋萎縮性側索硬化症(ALS)
②後縦靱帯骨化症(OPLL)
③骨折を伴う骨粗鬆症
④多系統萎縮症
⑤初老期における認知症
⑥脊髄小脳変性症
⑦脊柱管狭窄症
⑧早老症
⑨糖尿病性神経障害
⑩糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
⑪脳血管疾患
⑫進行性核上性麻痺・大脳基底核変性症及びパーキンソン病
⑬閉塞性動脈硬化症 (ASO)
⑭関節リウマチ
⑮慢性閉塞性肺疾患(COPD)
⑯両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
⑰末期がん

介護福祉士試験 発達と老化の理解-高齢者に多い病気-食中毒・感染症-合格するための過去問分析

食中毒・感染症(過去問=試験対策)

○高齢者に発症しやすいとされている感染症は、結核やインフルエンザ、レジオネラ肺炎、MRSA、肺炎球菌性肺炎、ノロウイルス、緑膿菌などがある。

○レジオネラ肺炎は、レジオネラ菌の肺炎で温泉の利用者などに起こることが多い肺炎である。

○ノロウイルス感染では発熱、吐き気、嘔吐、下痢などの症状がみられる。

○レジオネラ菌で肺炎になると 高熱、咳、痰(たん)などの症状が現れるが、適切な治療が遅れると集団発生から多数の死亡者をだすことがある。

○下痢の原因としては、ウイルス性のものと細菌性のものがあり吐き気や発熱、食欲不振をもたらす。

○ウイルス性の下痢症の原因としてノロウイルスがるが、感染力が強く急速に広まるので手洗いや消毒の徹底が必要である。

○ノロウイルス(小型球形ウイルス)による食中毒の主たる原因食品は牡蠣(かき)である。

○ノロウイルス感染症は、感染症法で5類感染症に位置づけられた「感染性胃腸炎」の一つである。このウイルスの消毒・殺菌は逆性石けんやエタノールでは効果がないが最も有効なのは次亜塩素酸ナトリウム(塩素系消毒剤)である。

○ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は手指や食品などを介して経口感染するものであり特に冬季に流行する。このウイルスの潜伏期間(感染から発症までの時間)は24~48時間で、主症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛であり発熱は軽度である

○細菌性の下痢の原因として薬剤耐性菌によるものがあるが、特に有名なものに薬剤耐性ブドウ球菌(MRSA)がある。

○動物性自然毒による食中毒はほとんどが魚介類が原因であり「ふぐ」のように常に有毒物質があるものと、二枚貝・巻き貝などのように産地、年次、季節などによって異なるものがある。また植物性自然毒による食中毒では、毒キノコによるものがかなりの部分を占める。

○アキサキス(回虫)は、サバ、タラ、イカ、ニシンなどの魚にアニサキスの幼虫が寄生していることがあり、これらを生で食べることで感染する。アニサキス感染症の予防は、低温・冷凍処理が原則である。

○サルモネラは、生卵や自家製マヨネーズによる食中毒発生に関係する。サルモネラは熱に弱いので、食前の十分な加熱が予防に有効である。

○腸炎ビブリオ菌は、食塩水に強い菌であるので、調理前に水道水などの流水で十分に洗浄するとよい。

○べロ毒素を産生する病原性大腸菌(O-157等)による食中毒の予防は、高温処理が有益であり冷温・冷凍では効果がない。

○ブドウ球菌は、飲食物中で増殖するとエンテロトキシンという毒素を産生する。この毒素は、普通の調理加熱程度では不活性化(無毒化)されない。

○黄色ぶどう球菌は、皮膚の化膿そうなどに検出されるので、化膿そうのある者は調理に従事させないことなどで予防する。

○カンピロバクターによる食中毒の主たる原因食品は肉類である。(例 加熱不十分な「鶏肉のホイル焼き」が原因食品と推定される食中毒はカンピロバクターである。)

食中毒・感染症の勉強メモ

食中毒

食中毒とは、食品に起因する腹痛、下痢、嘔吐、発熱などの症状総称で原因によって症状は様々であり、数日から二週間程度続きます。

食中毒の分類

A.細菌性食中毒
①感染型
サルモネラ、カンンピロバクター、腸炎ビブリオ、病原性大腸菌など
②毒素型
黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌、セレウス菌(嘔吐型)など

B.ウイルス性食中毒
ノロウイルス

C.食中毒の症状
・下痢
・嘔吐

D.腸炎ビブリオ
主な原因食品:魚介類(刺身、寿司、魚介加工品)
・海水中に生息。
・真水や酸に弱い。
・室温でも速やかに増殖。

E.サルモネラ属菌
主な原因食品:鶏卵、またはその加工品、食肉(牛レバー刺し、鶏肉)うなぎ、すっぽん、乾燥イカ菓子など
・動物の腸管、自然界に広く分布。
・生肉、特に鶏肉と卵を汚染することが多い。
・乾燥に強い。

F.O-157(腸管出血性大腸菌)
主な原因食品:加工食品製品、水耕野菜、井戸水
・人に対する発症機序により、5つに分類。
・熱、消毒剤に弱い。

G.カンピロバクター属菌
主な原因食品:食肉(特に鶏肉)、飲料水、生野菜など
・家畜、家きん類の腸管内に生息し、食肉(特に鶏肉)、臓器や飲料水を汚染する。
・乾燥にきわめて弱く、また通常の加熱調理で死滅する。

H.黄色ブドウ球菌
主な原因食品:乳・乳製品(牛乳・クリームなど)、卵製品、畜産製品(肉・ハムなど)、穀類とその加工品(握り飯、弁当)、魚肉ねり製品(ちくわ、かまぼこなど)、和洋生菓子など
・人や動物に常在する。
・毒素(エンテロトキシン)を生成する。
・毒素は100℃、30分の加熱でも無毒化されない。

I.ボツリヌス菌
主な原因食品:缶詰、瓶詰、真空パック食品(からしれんこん)、レトルト類似食品、いずし、乳児ボツリヌス症:蜂蜜、コーンシロップ
・土壌中や河川、動物の腸管など自然界に広く生息する。
・酸素のないところで増殖し、熱にきわめて強い芽胞を作る。
・毒性の強い神経毒を作る。
・毒素の無害化には、80℃で30分間の加熱を要する。

J.ノロウイルス
主な原因食品:二枚貝(カキ、ハマグリなど)、患者の糞便、嘔吐物など
・10月~4月にかけ集中発生。
・食品中では増殖せず、人の腸内のみで増殖。
・少量で感染し、感染力が強い。

介護福祉士試験 発達と老化の理解-高齢者に多い病気-精神の病気-合格するための過去問分析

精神の病気(過去問=試験対策)

老年期うつ病

○老年期うつ病は、身体の衰え、経済基盤の脆弱化、親しい人の死別など心理的社会的要因が絡んで発症しやすくなる。

○老年期うつ病では、「被害妄想」「罪業妄想」「心気妄想」、あるいは「貧困妄想」といった妄想を伴うことが特徴である。

○老年期うつ病は、認知症と間違えられるような状態を示すことがあることから「仮面うつ病=うつ病性仮性認知症)と言われることがある。

精神の病気の勉強メモ

老年期うつ病

老年期うつ病とは、老年期(65歳以上)の方がかかるうつ病のこと。
老年期うつ病の症状
・気分がめいる
・物事に対する興味や喜びがない
・食欲がない
・よく眠れない
・いつも体がだるい
・集中できない、などといった症状が2週間以上にわたってほとんど毎日続く状態です。

お年寄りのうつ病の背景には喪失体験がある
・身体的な喪失体験
・社会的な喪失体験
・家族の喪失体験

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