三大生活習慣病(過去問=試験対策)
脳血管疾患
○生活習慣病とは、「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」とされている。
○死因の上位を占める「脳血管疾患」「がん」「心疾患」を、三大生活習慣病という。
○脳血管疾患の種類は大きく分けて「脳梗塞」「脳出血」「クモ膜下出血」がある。
○脳血管疾患の危険因子として、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、飲酒がある。
○脳血管疾患の障害が大きいと、頭痛、嘔吐(おうと)、意識障害などを引き起こす。
○脳梗塞とは、脳の血管がつまり脳神経組織に血液が行かなくなり神経細胞が死んでしまう病気である。
○脳梗塞は、寝ている間におこりやすい
○脳梗塞の原因は、動脈校から脳の血管が詰まる「脳血栓」と、心臓から血栓が脳に飛んで脳血管が詰まる「脳塞栓」がある。
○脳塞栓や脳出血は活動中に起こりやすく、症状が進行して意識障害をきたす。
○脳出血とは、加齢や高血圧などでもろくなった脳血管が破れたときに脳神経に障害がおこる病気である。
○クモ膜下出血とは、太い血管にできたコブ(脳動脈瘤)が破れて、出血がクモ膜の下に広がった脳卒中のことである。
○くも膜下出血では、突然ひどい頭痛が起こり、嘔吐や意識障害などをおこす。
がん
○男性では肺がん、大腸がん、肝臓がん、前立腺がんが増加している。
○女性では肺がん、乳がん、大腸がんが増加している。
○非喫煙者に比べ、喫煙者では肺ガンになる確率が4倍になるといわれている。
○受動喫煙とは周囲の人がタバコを吸うことにより、自らもタバコを吸ってると同じ状態のことをいう。
○タバコに含まれる発ガン物質は肺がんだけでなく、咽頭がん、口腔がん、食道がんなどのリスクを高める。
○がんが増加している原因の一つに、食生活の欧米化と肥満が関連しているといわれている。
○大腸癌では、初期にはほとんど症状がないが、癌がある程度大きくなると血便、貧血、便通異常(下痢、便秘または両者を繰り返す)、お腹のはり、腹痛などが生じる。
○大腸ポリープや大腸がんでは、腫瘍が大きくなると血便が排出されることがある。
○胆嚢癌が大きくなり胆汁の流れが損なわれると、黄疸が現れる。
心疾患
○心臓を養う冠状動脈が狭くなり筋肉に酸素と栄養を与えることが出来ない状態を「心筋虚血」という。
○狭心症とは数分以内の一過性の心筋虚血で心筋の壊死を伴わないものをいう。
○心筋梗塞とは、虚血が30分以上になり心筋が壊死を起こした状態のことをいう。
○主要な冠動脈が75%以上狭窄すると、労作により胸痛が起こりやすくなる。
○「安定労作性狭心症」とは、安静やニトログリセリン投与などで発作が安定する狭心症のことをいう。
○「不安定狭心症」とは、症状が最近3週間以内に発症した場合や発作が増悪している狭心症のことをいう。
○急性心筋梗塞とは、安静やニトログリセリンでも改善しない突発的な30分以上持続する心筋梗塞のことをいう。
○急性心筋梗塞は高齢の女性に多く、冠動脈の多枝病変糖尿病、脳や腎臓障害の合併も多いので予後不良となりやすい。
○心臓の調子が落ちて血液をうまく押し出せない状態を「心不全」といい、肺胞の調子が悪くて炭酸ガスと酸素をうまくガス交換できない状態を「呼吸不全」と呼ぶ。
○心不全を引き起こす病気で多い原因は、虚血性心疾患と高血圧性心疾患である。
○心臓の筋肉への血液の供給が減ることや途絶えることを虚血といい、狭心症と心筋梗塞の2つをまとめて虚血性心疾患という。
○狭心症と心筋梗塞の大きな違いは、心筋が回復するかどうかで、狭心症では心筋が死なず回復するが、心筋梗塞は心筋が死んでしまい回復しない。
○狭心症と心筋梗塞の違いは、狭心症は酸素不足の状態が一時的で回復するのに対して、心筋梗塞は血栓などで冠動脈が完全に閉塞し、心筋が壊死を起こすものである。
○心不全では、四肢チアノーゼがみられる。
三大生活習慣病の勉強メモ
生活習慣病
生活習慣病は、糖尿病・脂質異常症・高血圧・高尿酸血症など、生活習慣が発症原因に深く関与していると考えられている疾患の総称である。
三大生活習慣病
がん、脳血管疾患、心臓病
日本人の死亡原因(2018年)
1位:悪性新生物(27.4%)
2位:心疾患(15.3%)
3位:老衰(8.0%)
4位:脳血管疾患(7.9%)
生活習慣病の予防方法
①喫煙をしない
②定期的に運動をする
③飲酒は適量を守るか、しない
④1日7~8時間の睡眠をとる
⑤適正体重を維持する
⑥朝食を食べる
⑦間食をしない
脳血管疾患
(1)脳梗塞
脳梗塞とは、脳の血管の一部がなんらかの原因によって閉塞することで発症します。
①脳血栓
もともと高コレステロールや高血糖などが原因で血管の内部が狭くなってしまっている部分に、血の塊が詰まってしまうことで発症する。
②脳塞栓
血管内部は狭くなっていませんが、血の塊が突然すっぽりとはまってしまい、閉塞させてしまうことで発症する。
脳梗塞の種類
・ラクナ梗塞
脳の血管の中でも特に細い血管が詰まることで発症
・アテローム血栓性脳梗塞
アテロームがこびりついている部分に血の塊がはまってしまうことで発症
・心原性塞栓症
心臓の働きの低下によって血液の流れが悪くなり、本来できないはずの血の塊ができ、脳の血管にすっぽりとはまってしまうことで、塞栓症を起こす。
(2)脳出血
脳出血は、脳内の血管が破けて出血を起こしてしまっている状態
脳出血は、出血が起こった場所によって特徴的な症状がでますが、どの部位でも比較的よく見られる症状が「頭痛」と「嘔吐」です。この二つは「突然みられる」ということも脳出血の特徴となります。
(3)くも膜下出血
くも膜下出血は、脳の表面にある動脈の一部が破けて、「クモ膜下腔」と呼ばれる部分へ出血が生じます。
くも膜下出血の症状
・突然起こる激しい頭痛
出血量が非常に多い場合には、意識障害から呼吸・心停止に至ることまである
がんの部位別統計(2018年)
・死因のトップは男性が肺がん、女性が大腸がんです。
・男女ともに膵臓がんが増加している一方で、男女ともに胃がんが減少傾向にあります。
・女性では乳がんが年々増加しています。
男性
第1位:肺がん
第2位:胃がん
第3位:大腸がん
第4位:膵臓がん
第5位:肝臓がん
女性
第1位:大腸がん
第2位:肺がん
第3位:膵臓がん
第4位:胃がん
第5位:乳房がん
男性では、40歳以上で消化器系のがん(胃、大腸、肝臓)の死亡が多くを占める
女性では、40歳代では乳がん、子宮がん、卵巣がんの死亡が多くを占める
がんを予防するための新12カ条
- たばこを吸わない
- 他人のたばこの煙を避ける
- お酒はほどほどに
- バランスのとれた食生活を
- 塩辛い食品は控えめに
- 野菜や果物は豊富に
7.適度に運動
8.適切な体重維持 - ウイルスや細菌の感染予防と治療
10.定期的ながん検診を - 身体の異常に気がついたら、すぐに受診を
- 正しいがん情報で、がんを知ることから
心臓病の種類
①狭心症
狭心症とは、冠動脈の内径が何らかの理由で狭くなる(狭窄する)病気です。
②心筋梗塞
心筋梗塞は、冠動脈が詰まり、その先に血液が流れなくなってしまう病気です。
③大動脈瘤
大動脈瘤とは、大動脈に脂質のコブ状のふくらみができる病気です。
④大動脈解離
大動脈解離とは、大動脈の血管壁が血流の方向に裂け、血液の通り道が、本来のものとは別にもうひとつできる病気です。
⑤弁膜症
弁膜症とは、心臓にある4つの弁のどれかが(あるいは複数の弁が)損なわれる病気です。
⑥心筋症
心筋症とは、心筋(心臓の筋肉)が損なわれる病気です。
⑦心房中隔欠損症
心房中隔欠損症とは、右心房と左心房の間の壁(心房中隔)に穴が開いている先天性の病気です。
⑧心臓腫瘍
心臓腫瘍とは、心臓にできる腫瘍で、比較的まれな病気です。
⑨心不全
心不全とは、心臓のポンプ機能がきちんとその役割を果たせなくなった状態です。
⑩不整脈
不整脈とは、心臓の拍動をコントロールする電気信号の乱れです。
心臓病の特徴的な症状
・呼吸困難や息切れ
・胸痛や胸部不快感
・動悸
・むくみ(浮腫)
・チアノーゼ
・失神発作
・ショック