介護福祉士試験 生活支援技術-自立に向けた入浴・清潔保持の介護-合格するための過去問分析

第33回介護福祉士試験(2021年1月)

自立に向けた入浴・清潔保持の介護(過去問=試験対策)

○空腹満腹時(食事の1時間前後)は入浴を避けたほうがよい。

○入浴前は血圧、体温、脈数、呼吸数など普段と変わりないことを確認する。

○入浴にあたっては脱衣場、浴室は22~25℃に保ち、急激な体温変化をさせない。

○浴室より脱衣室の室温を温かくする。

○高血圧の人は浴槽に入っている時間は、10~15分程度とする。

○麻痺のある利用者については、浴室内では、介護職は利用者の麻痺側に付き、腕と腰を支えながら一緒に移動する。

○麻痺のある利用者については、麻痺のない側をいれ、次に麻痺のある側をいれます。

○40℃以上の湯温に設定する。

○入浴前は排泄をできるだけしておく。

○入浴前後は、脱水をおこさないよう十分に水分補給は行う。

○入浴するときは、空腹時の入浴は避ける。

○入浴する時は片麻痺の場合、健側から浴槽に入る。

○入浴時は心臓より下まで湯船につかる。

○浴槽内の水位は、心臓より下にする。

○入浴後は湯冷めしないように体を拭き取り、乾燥を徹底する。

○入浴後は水分を補給する。

○ヒートショックは冬の時期、暖房で暖かい居間などと暖房のない脱衣所や浴室との温度差が大きいとき、血圧の急激な上昇や下降が引き起こされることをいう。

○ヒートショックは温度差が原因となってるので浴室・脱衣所と居室との温度差を小さくする必要がある。

○全身清拭の介護では背部を拭くときは、健側を下にする。

○全身清拭の介護では50℃~60℃のお湯を用意し、タオルを絞る時に熱く感じるくらいにする。

○全身清拭の介護では、目頭から目尻にむかって拭き、タオルは同じ面は二度使わないようにする。

○全身清拭の介護では、手首や肘の関節を下から支えて拭く。

○かゆみを訴える人の入浴では刺激のない弱酸性の石鹸を使用する

○寝たきりになると尿路感染、起立性低血圧、足のむくみ等の合併症を起こしやすくなる

○長期間の臥床によって、関節の拘縮が生じると、動きに痛みが伴うためにますます動かさなくなるといった悪循環が生じる。

○寝たきりから回復させるために、足底を床につけた端座位を保持することは効果的である。また寝たきりを防止するためには、メリハリのある生活を心がけることが大切で、寝食分離が基本である。

○寝たきりでは脳への剌激が少なくなり、思考力も衰えてくるので、体位を変え、視界を広げることも重要である。また体位変換は褥瘡や肺炎の予防効果もある。体位を変える場合には、皮膚に摩擦を起こさないように配慮することが大切である。

○寝たきりになると消化や吸収の機能の低下があるので便秘になりがちになる。  

○寝たままの状態で排泄を続けた場合、尿路感染症を引き起こしやすくなることを、介護従事者は、常に念頭に置く必要がある。その尿路感染症の対策としては水分摂取は有効である。

○寝たきり高齢者は、無気力な状態やうつ的な状態となり、睡眠障害をきたすなど精神活動が低下する傾向がある。

○廃用症候群(生活不活発病)とは、安静状態が長期に続く事によって起こる心身のさまざまな低下等を指すものをいうが、静脈血栓症、筋萎縮 、関節拘縮 、褥瘡(床ずれ) 、骨粗鬆症 、起立性低血圧 、精神的合併症 、括約筋障害(便秘・尿便失禁) などが挙げられる。

○廃用症候群を防ぐためには、早期からのりハビリテーションに加えて、臥床時間の短縮、適当な運動、環境の改善による感覚器官も含めた生活全体の活性化が必要である。

○褥瘡は仙尾骨・踵骨部などに好発する。この他に肘や踵(かかと)、肩甲骨周辺などにも褥瘡(じょくそう)ができるので、注意して観察する。

○褥瘡の発生が疑われるような発赤があるときは、その部位のマッサージは禁止する。

○褥瘡を予防するためには、除圧、清潔、栄養(高カロリー食)、体位変換などが大切である。体位変換は約2時間おきを目安とすると有効である。

○手浴は、温めて手指を動かすことで拘縮の予防につながる。

○手浴・足浴は、 42度くらいのお湯を洗面器に入れて、手首から先あるいは足首から下を10~15分間程度とする。

○埋込式ペースメーカーを装着していても通常入浴ができる。

○人工肛門を付けたとしても、入浴することはできる。

○酸素療養中の人は、鼻カニューレを装着したまま入浴できる。

○消化管ストーマを造営している人は、装具を装着したままでも、はずしても入浴できる。

○消化管ストーマを造営しているが入浴中に排便がみられる場合もあるため、対応できる準備をしておくことが大切である。

○皮膚の乾燥が強くなった高齢者の入浴介護では、こすらないように洗う。

○清拭の基本は基本的には、上半身 → 下半身 → 陰部の順番で、抹消から中枢(心臓)に向けて拭いていく。

自立に向けた入浴・清潔保持の介護の勉強メモ

入浴介助のポイント(注意点)

入浴前
①空腹時の入浴は避ける。
②バイタルチェック(体温・血圧・脈拍・呼吸・表情などのチェック)を行い、異常がないか確認する。
③ヒートショック現象を防ぐために、脱衣室・浴室をあらかじめ室温22~25℃くらいに暖めておき、ほかの部屋との温度差がないようにします。
④排泄(トイレ)は事前に済ませておく。
⑤プライバシーに配慮しながら、褥瘡(じょくそう)や皮膚トラブルの有無など全身の状態を観察します。

入浴中
①40℃以上の湯温に設定する。
②まずは介助者がお湯の温度を確認し、次に声をかけて、ご自身でもお湯の温度の確認をしていただきます。ちょうどよい温度であることを確認した後、お湯を心臓から遠い足元から全身へとかけていきます。
③髪→顔→身体の順に洗います。
④5分ほどお湯に浸かり、身体を温めます。
⑤片麻痺の場合、健側から浴槽に入る。
⑥浴槽から出たら、脱衣室に出る前にタオルで身体を軽く拭きましょう。

入浴後
①血圧の変化でふらつく場合もあるため、安定したいすに座った状態で服を着ます。
②十分に水分補給をして、しばらく休憩することが大切です。
③入浴前と同じくバイタルチェックを行い、入浴後も体調の変化に気をくばります。

全身清拭の介護

清拭の目的
①皮膚を清潔に保ち、細菌感染を予防する
②皮膚や爪の状態を観察し、異常を早期発見する
③爽快、リラックス、安眠などの効果を得る
④血液循環を促進し、拘縮、褥瘡等を予防する

清拭の手順

55℃くらいの熱めのお湯
清拭は、身体の上半身から下半身、そして陰部の順に拭きます。
①顔・首
中央から外側に向かって拭きます。耳の裏・首は汚れが溜まりやすいので念入りに。

②手・腕
手首を軽く持って、手・腕を拭きます。指の間も忘れずに。

③胸・お腹
胸・お腹は円を描くように拭きます。女性は乳房の下に汗をかきやすいので忘れずに。

④背中・腰
体を横向きにして、マッサージをするように背骨の両脇を下から上に向かって拭きます。おしりは床ずれができやすいので、血行をよくするためにやさしく念入りに。

⑤足
片足ずつひざを立て、支えながら拭きます。膝の裏・足の指の間も忘れずに。

⑥陰部
汚れが溜まりやすい部分なので、陰部専用のタオルを使用しましょう。デリケートな部分なので、可能であれば本人に拭いてもらいましょう。

その他の人の入浴

埋込式ペースメーカーを装着していても通常入浴ができる。
人工肛門を付けたとしても、入浴することはできる。
酸素療養中の人は、鼻カニューレを装着したまま入浴できる。
消化管ストーマを造営している人は、装具を装着したままでも、はずしても入浴できる。
血液透析を受けている人は、感染の危険があるため透析直後は入浴を避ける。

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