介護におけるコミュニケーションの基本(過去問=試験対策)
○メッセージを伝える伝達経路には、言語的チャンネルと非言語的チャンネルがある。
○コミュニケーションを妨げる要因を雑音というが、雑音の種類には物理的雑音、身体的雑音、心理的雑音などがある。
○物理的雑音には大きな音や耳障りな音、不適切な温度、汚れた空気などなど音以外の雑音がある。
○身体的雑音とは、疾病による聴力の障害、言語の障害、話し言葉の障害など身体障害があるためにコミュニケーションが妨げられている場合を示す。
○心理的雑音には、心理的防衛機制に加えて偏見や誤解に基づく先入観などがある。
○自己開示とは、自分自身に関する情報を、本人の意志のもとに特定の他者に対して言語を介して伝達することである。
○「私はあなたに十分関心をもっていますよ」と相手にごく自然に伝える身体的動作を、英語の頭文字をとって「SOLER」(ソーラー)と名付けている。
○関わりをもつ「ソーラー」の五つの基本動作は、①利用者とまっすぐに向かいあう。②開いた姿勢。③相手へ少し身体を傾ける。④適切に視線をあわせる。⑤リラックスして話を聞く、である。
○利用者・家族との関係づくりでは、他の利用者・家族と同じ対応ではなく個別性を重視する。
○介護職の身だしなみは、清潔感や機能性を重視する。
○利用者と家族の関係性は、見るだけでは十分に把握できないので、それぞれとコミュニケーションを図りながら理解していくことが大切である。
○コミュニケーションの基本として大切なことは、自分自身の感情に気付く(自己覚知)、相手をありのまま受け止める(受容)、利用者のお話をしっかり聞く(傾聴)などである。
○傾聴の主な目的は、お互いのよりよい信頼関係の築くことが目的となります。
○傾聴するときは、相手の言葉を妨げないで、じっくり聴く。
〇傾聴するときは、相手が緊張してしまうので目をじっと見つめないように聴く。
〇傾聴するときは、ゆっくりとうなづきながら聴く。
○利用者と介護従事者との相互の信頼関係の形成に関しては、利用者の緊張を和らげ親近感をもってもらうために「です、ます調」の会話、節度ある丁寧な言い方をすることが原則です。
○利用者と介護者との相互の信頼関係の形成を図るために、介護従事者は簡潔な自己紹介をした上で、利用者がどのような生活を送りたいかを聞く。
○高齢者のコミュニケーションで、利用者が事実と異なった話をしたときは、その都度誤りを指摘せずに最後まで相手の話をきくこと。
○高齢者のコミュニケーションの中で、「なぜ」「どうして」という問いかけは、利用者を混乱に追い込むことがある。
○介護援助におけるコミュニケーションでは、「はい」「いいえ」でしか答えられない質問は、利用者の言いたいことを制限し、介護従事者主導の展開になりがちである。
○コミュニケーション技法では、質問することも重要なポイントであるが、質問に答えるかどうかは、相手が決めるということを念頭に置いておく必要がある。
○介護でのコミュニケーションでは、相手に関心を持っていることを示すには、誠実な態度で相手の方へ少し体を傾ける姿勢などが好ましい。
○介護でのコミュニケーションでは、メッセージの伝達経路には、言語的チャンネルと非言語的チャンネルがあり、非言語的チャンネルがより多くを占めるといわれる。
○介護でのコミュニケーションでは利用者の主観的な訴えに耳を傾ける。
○自分の用いているコミュニケーションの方法が、利用者に不安を与えるような表現になっていないかどうかを振り返ることは自己覚知の一つである。
○要介護者のコミュニケーションでは、要介護者の言葉だけでなく、語調や表情にも気をつける。
○べッドで横になっている要介護者と会話するときには、同じ目の高さになるような姿勢をとる。
〇要介護者のコミュニケーションでは、声が小さく言葉が聞き取れないときは、聞き返しましょう。
○ホームヘルパーは、家族が介護の苦労を周囲の人々に理解されていないと訴える場合は、まずその訴えを親身に受けとめる。
〇介護従事者は、介護が老人や障害をもつ人たちに対する支援であり、家族間の「もめごと」にもは相談にのるのも介護従事者の役目です。
○介護従事者は、家族が要介護者との精神的なかかわりを大切にできるように支援する。
○在宅介護を円滑に進めるためには、家族成員間のコミュニケーションを図ることも重要である。
○要介護者とのコミュニケーションで会話をするときには、要介護者の言葉だけでなく、語調や表情にも気をつける。
○よい介護関係は、言語的コミュニケーションだけではなく、ボディ・ラングエッッジ(ジェスチャー)により成り立っている関係である。
○上手な聞き手は、細いな訴えを聞き取ろうとする姿勢をもち、会話の過程で適時・適切な応答ができる人をいう。
介護におけるコミュニケーションの基本勉強メモ
言語的チャンネルと非言語的チャンネル
メッセージを伝えるチャンネル(伝達経路)には、言語的チャンネルと非言語的チャンネルがありますが、非言語的チャンネルが伝達経路の7~8割を占めて(伝わりやすい)います。
「バーバルコミュニケーション」(言語的チャンネル)
・話し言葉を使用したコミュニケーション方法を示します。
「ノンバーバルコミュニケーション」(非言語的チャンネル)
・身振りや雰囲気など、言語以外でのコミュニケーション方法を示します。
※「言語的チャンネル」よりも、「非言語的チャンネル」の方が、相手に与える影響が大きいと言われています。
コミュニケーションを妨げる要因:「雑音」
①物理的雑音:大きな音や耳障りな音の他、不適切な温度、汚れた空気、悪臭など音以外の雑音がある。
②身体的雑音:疾病による聴力の障害、言語の障害、話し言葉の障害などの身体障害の他、義歯や補聴器などの不具合があるためにコミュニケーションが妨げられている場合を示す。
③心理的雑音:心理的防衛機制に加えて、偏見や誤解に基づく先入観などがある。
自己開示
よいコミュニケーションをとるには、お互いが「自己開示」をすることが大切です。
自己開示とは、自分自身に関する情報を、本人の意思に基づいて、特定の他者に対して知覚可能な形(言語など)で表現することです。
SOLER(ソーラー)
イーガンは、「関心をもっている」ことを、相手に自然に伝えられる「SOLER(ソーラー)」という5つの動作を示しました。
S(Squarely):利用者とまっすぐに向かい合うこと
O(Open):利用者に対して開いた姿勢をとること
L(Lean):利用者の方へ少し体を傾ける
E(Eye contact):利用者と適度に視線を合わせる
R(Relaxed):リラックスして話を聞くこと
コミュニケーションの基本
「分かり合う」ためには、まず、相手との良好な信頼関係が必要です。
コミュニケーションの基本的な構成要素
①相手との間に信頼関係を作る
②自分の意見を伝え、相手を望ましい姿にリードする
コミュニケーションの基本的な流れ
①観察する
②合わせる
③聞く
④問いかける
⑤融合する(共感する)
⑥リードする(自分の意見を伝える)
⑦気づきが生まれる
⑧行動に結び付ける
⑨望ましい姿になる
観察や傾聴、質問など、それぞれのスキルの基本はとても簡単で、シンプルです。繰り返し練習すれば、身に付けるできます。
傾聴
傾聴とは、「耳」「目」「心」を傾けて真摯な姿勢で相手の話を聴くコミュニケーションの技法
相手の話を深く聴いたり、話し方や表情、姿勢、しぐさといった言葉以外の部分に注意を払ったりすることで、相手を理解します。
傾聴の特徴は2つ。
受容:相手を受け入れる
共感:話を聞いてその通りだと思う
ロジャーズの3原則
①自己一致
②共感的理解
③無条件の肯定的配慮
自己覚知
自己覚知とは、言葉通り「自分を知る」ことです。自分自身との対話によって、自分のことをよく把握することです。
自己覚知の有用性
利用者とのコミュニケーションにおいて、利用者の言動がどうしても受容できない、会話がかみ合わないなどの場合、相手は自分とは違う価値観を持っているということを冷静に認識できるでしょう。そうすれば、自分の許容範囲を広げることにより、利用者によりそった視点でていねいに対応することが可能になります。
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