介護過程の目的に関する次の記述のうち、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 利用者の価値観を変える。 2 利用者の療養上の世話をする。 3 利用者の経済的負担を軽減する。 4 利用者の望んでいる、よりよい生活を実現する。 5 利用者の生活習慣を改善する。 |
介護計画の作成に関する次の記述のうち、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 抽出されたニーズを踏まえて目標を設定する。 2 内容が明確であれば支援方法の記載は省略する。 3 支援方法は「~させる」と使役文で記載する。 4 利用者の正しい理解を促すために専門用語を用いる。 5 計画の見直しの時期は決めない。 |
介護計画の実施に関する次の記述のうち、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 介護福祉職の価値観に沿って実施する。 2 実施した状況は客観的に記録する。 3 計画の内容は実施の直前に家族に伝える。 4 他職種への経過報告は目標の達成後に行う。 5 利用者の満足度よりも目標の達成を優先する。 |
Cさん(75歳、男性、要介護1)は、脳梗塞(cerebral infarction)を発症した。2か月前から在宅復帰を目的として介護老人保健施設に入所している。次女は遠方から時々面会に来ているが、長女とは音信不通の状態が続いている。 Cさんは現在、右片麻痺で歩行には杖を使用している。担当の理学療法士から、「レクリエーションには積極的に参加するなど意欲はあるが、歩行状態が思うように改善しないと悩んでいた」との報告があった。 その後、歩行訓練やレクリエーションに参加しなくなり、居室のベッドで寝て過ごすことが多くなった。また、時々尿失禁をするようになった。 Cさんは、「自宅に帰りたいのに、このまま車いすになったらどうしよう」と担当の介護福祉職に打ち明けた。 |
Cさんの介護過程の展開に関する次の記述のうち、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 長女から入所前の情報を収集する。 2 現状を再アセスメントし、生活課題を抽出する。 3 自宅に戻った後の介護計画を立案する。 4 尿失禁に対応する介護計画の実施を優先する。 5 介護計画の最終的な評価は理学療法士が担当する。 |
Cさん(75歳、男性、要介護1)は、脳梗塞(cerebral infarction)を発症した。2か月前から在宅復帰を目的として介護老人保健施設に入所している。次女は遠方から時々面会に来ているが、長女とは音信不通の状態が続いている。 Cさんは現在、右片麻痺で歩行には杖を使用している。担当の理学療法士から、「レクリエーションには積極的に参加するなど意欲はあるが、歩行状態が思うように改善しないと悩んでいた」との報告があった。 その後、歩行訓練やレクリエーションに参加しなくなり、居室のベッドで寝て過ごすことが多くなった。また、時々尿失禁をするようになった。 Cさんは、「自宅に帰りたいのに、このまま車いすになったらどうしよう」と担当の介護福祉職に打ち明けた。 |
次の記述のうち、Cさんの短期目標として、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 車いすの使用方法を理解する。 2 居室のベッドで安静に過ごす。 3 次女との同居を実現する。 4 今まで以上に、意欲的に歩行訓練に取り組む。 5 居室を出てレクリエーションに参加する。 |
Dさん(77歳、男性、要介護2)は、妻と二人で暮らしている。定年まで、高校の体育の教師で野球部の監督をしていた。起居動作に問題はないが、認知症(dementia)と診断されたため、現在、通所介護(デイサービス)を週3回利用している。通所介護(デイサービス)では、短期目標を「役割を持ち意欲的に生活する(3か月)」と設定し、体操を指導する役割をお願いしていた。 実施1か月が経過した頃、テレビで高校野球を見たDさんは暗い表情で、「生徒を全国大会に連れて行けなかったのは私の責任だ」と嘆いていた。この日は、担当の介護福祉職が体操のお願いをしても、「今すぐ行かなければ」と断った。 |
Dさんが体操の指導を断った理由の解釈として、 |
最も可能性が高いものを1つ選びなさい。 |
1 介護福祉職に依頼されたため。 2 妻に会いに自宅に帰りたいため。 3 高校野球のことが気になっているため。 4 立ち上がり動作が不安定なため。 5 体育の授業を行うため。 |
Dさん(77歳、男性、要介護2)は、妻と二人で暮らしている。定年まで、高校の体育の教師で野球部の監督をしていた。起居動作に問題はないが、認知症(dementia)と診断されたため、現在、通所介護(デイサービス)を週3回利用している。通所介護(デイサービス)では、短期目標を「役割を持ち意欲的に生活する(3か月)」と設定し、体操を指導する役割をお願いしていた。 実施1か月が経過した頃、テレビで高校野球を見たDさんは暗い表情で、「生徒を全国大会に連れて行けなかったのは私の責任だ」と嘆いていた。この日は、担当の介護福祉職が体操のお願いをしても、「今すぐ行かなければ」と断った。 |
その後も体操の指導を継続していたDさんは、参加者から体操の順番が違うと指摘されて指導の意欲を失い、一人でいることが多くなった。しかし、体操の時間になると遠くからその様子を眺めていた。 |
Dさんが今後も現在の役割を継続するために、優先して取り組むべき課題として、最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 体操に対する関心を取り戻すこと。 2 体操の内容を変更すること。 3 体操を指導する自信を回復すること。 4 体操の正しい順番を学び直すこと。 5 指摘した参加者に謝ること。 |
Eさん(70歳、女性、要介護1)は、夫、長男と共に農業をしていた。半年前に脳梗塞(cerebral infarction)で左片麻痺になった。現在は介護老人保健施設に入所し、リハビリテーションに取り組んでいる。介護福祉職が居室を訪れたとき、Eさんが、「料理は苦手なの」「そろそろ夏野菜の収穫の時期ね。収穫は楽しいし、採れたての野菜を近所に配るとみんな喜ぶのよ」と言った。その後、「夫には家事に専念しなさいと言われているから…」とうつむいて言った。 |
介護福祉職は介護福祉職間のカンファレンス(conference)でEさんの思いを共有した。Eさんの思いとして、最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 農業に関わっていきたい。 2 家事に専念したい。 3 後継者の育成に関わりたい。 4 家でのんびりしたい。 5 料理の自信をつけたい。 |
介護過程の目的に関する次の記述のうち、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 利用者の自立を支援する。 2 画一的に介護を実践する。 3 介護福祉職の尊厳を保持する。 4 家族介護者の自己実現を図る。 5 経験則に基づいて介護を実践する。 |
利用者の情報収集における留意点として、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 生活歴は、介護福祉職の主観的判断を優先する。 2 生活機能は、他職種からの情報も活用する。 3 発言内容は、介護福祉職の解釈を加える。 4 経済状況は、近隣住民の情報から推測する。 5 心身機能は、利用者への聞き取りによって判断する。 |
生活課題の優先順位を決定する上で、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 利用者が要望する頻度の多いものから決定する。 2 介護福祉職が評価しやすいものから決定する。 3 家族の負担が大きく軽減するものから決定する。 4 緊急性が高いものから決定する。 5 課題に取り組む準備期間が短いものから決定する。 |
介護計画を実施するときの留意点として、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 介護計画の遂行自体を目的にする。 2 実施内容は個々の介護福祉職に任せる。 3 介護福祉職の満足度を基に継続を判断する。 4 介護計画の変更内容の説明は省略する。 5 利用者の反応や変化を観察する。 |
Gさん(79歳、男性)は認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入居している。短期目標を「なじみの店で買物ができる(2か月)」として、月3回の買物を計画し実施した。初回は順調であったが, 2回目にレジで後ろに並ぶ人から、「遅い、早くして」と言われて. H介護福祉職が支払った。GさんはH介護福祉職に、「ほしい物を選んでも、自分で支払わないと買った気にならん」と言い、その後、楽しみにしていた買物に行かなくなった。 |
I C F (International Classification of Functioning, Disability and Health : 国際生活機能分類)の視点に基づいて介護計画の内容を見直すにあたり、最も配慮すべき構成要素を1つ選びなさい。 |
1 身体構造 2 個人因子 3 心身機能 4 環境因子 5 活動 |
Jさん(71歳、男性)は20歳から造園業を営んでいた。2か月前に脚立から転落して、右大腿骨頚部骨折(femoral neck fracture)で入院した。骨折部位は順調に回復し、下肢機能訓練により杖歩行も可能であると診断されている。しかし、訓練への参加は消極的であり、入院中は車いすで過ごしていた。退院後は自宅で過ごしたいという希望から、下肢筋力に対する機能訓練で5日前に介護老人保健施設に入所した。 入所後のJさんは、日中のほとんどをベッド上でテレビを見て過ごしている。排泄に関する移乗を依頼する以外に職員に話しかけることはなく、食事をしていても他者との会話はみられない。Jさんの表情が穏やかなときに歩行訓練に参加を促すが、ああ、うん…と言うだけで訓練に参加していない。面会に来た妻によると、Jさんは、施設で訓練しても歩けるようになるはずはないと話していたということだった。また、妻は、仕事が大好きで、仕事ができないことに相当落ち込んでいるようだと話した。 |
Jさんに対する長期目標の方向性として、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 病院で機能訓練をすること 2 施設での生活に慣れること 3 造園業に再び携わること 4 話し相手を見つけること 5 新しい趣味を見つけること |
Jさん(71歳、男性)は20歳から造園業を営んでいた。2か月前に脚立から転落して、右大腿骨頚部骨折(femoral neck fracture)で入院した。骨折部位は順調に回復し、下肢機能訓練により杖歩行も可能であると診断されている。しかし、訓練への参加は消極的であり、入院中は車いすで過ごしていた。退院後は自宅で過ごしたいという希望から、下肢筋力に対する機能訓練で5日前に介護老人保健施設に入所した。 入所後のJさんは、日中のほとんどをベッド上でテレビを見て過ごしている。排泄に関する移乗を依頼する以外に職員に話しかけることはなく、食事をしていても他者との会話はみられない。Jさんの表情が穏やかなときに歩行訓練に参加を促すが、ああ、うん…と言うだけで訓練に参加していない。面会に来た妻によると、Jさんは、施設で訓練しても歩けるようになるはずはないと話していたということだった。また、妻は、仕事が大好きで、仕事ができないことに相当落ち込んでいるようだと話した。 |
在宅復帰を目指すJさんに対する短期目標を、「外出することができる(1週間)」とした。 |
短期目標に基づく支援内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 車いすで20~30分過ごしてもらう。 2 歩行器の使用を促す。 3 下肢を1日1回外転する。 4 トイレへの移乗訓練を行う。 5 骨折部位の回復を確認する。 |
Kさん(82歳、女性)は、身寄りがなく自宅で一人暮らしをしている。週1回利用している通所介護(デイサービス)で送迎を担当しているL介護福祉職は,Kさんから、「この間、いつもより膝の痛みが強くなって玄関で立てなくなった。ちょうど民生委員さんが来てくれて、一緒に受診して痛みは治まったの。医師から膝は痛むことがあるが生活に支障はないと言われたけど、いつまでこの家にいられるかしら」と打ち明けられた。その日の夕方、自宅へ送った時にKさんは、「施設の生活はにぎやかで、さぞ楽しいでしょうね」と話して、涙ぐんだ。発言を受けて、その場で本人の同意を取り、翌日、事業所内のカンファレンス(conference)が行われた。 |
L介護福祉職が話す内容として、最も優先すべきものを1つ選びなさい。 |
1 膝の痛みがなくならない理由 2 身寄りがないこと 3 施設に入所するタイミング 4 玄関で活用できる福祉用具 5 在宅生活の継続への不安 |
介護過程の目的に関する次の記述のうち、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 疾病の診断資料として活用する。 2 職種間の専門性の違いを明確にする。 3 介護福祉職の業務負担を軽減する。 4 利用者の自己実現を支援する。 5 家族の希望や思いを代弁する。 |
利用者のアセスメント(assessment)に関する次の記述のうち、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 利用者本人の希望に沿った情報を収集する。 2 家族のニーズを優先させながら情報を収集する。 3 介護福祉の知識を活用して情報を解釈する。 4 生活課題を明確にした後で情報を関連づける。 5 利用者の情報を整理した後で要望を聞く。 |
介護計画の立案に関する次の記述のうち、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 以前の介護計画は考慮せずに立案する。 2 現実的で実践可能な内容にする。 3 介護福祉職の望む利用者像を目指す。 4 本人や家族の希望と乖離かいりしてもよい。 5 安全性よりも効果を優先する。 |
介護記録に関する次の記述のうち、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 事実はありのままに記録する。 2 鉛筆で記録する。 3 数日後に記録する。 4 介護福祉職の感情を記録する。 5 他職種との関わりを除外して記録する。 |
介護過程の評価に関する次の記述のうち、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 介護計画の内容に対する介護福祉職の満足度を評価する。 2 支援の実施状況に関する情報を整理して、評価する。 3 複数ある短期目標は集約して評価する。 4 実施後に評価基準を定めて評価する。 5 家族が多角的な視点から評価する。 |
Eさんは認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入居している。廊下を頻繁に歩き、他の利用者の部屋に入ってはトラブルになりかけている。介護福祉職が声をかけると、「私には行くところがある」と怒鳴る。 |
Eさんのアセスメント(assessment)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 怒鳴られた介護福祉職の気持ちを情報として活用する。 2 「廊下を頻繁に歩かないこと」を生活課題に設定する。 3 他の利用者とトラブルになりかけている情報は不要と判断する。 4 「私には行くところがある」という言葉を解釈する。 5 言動から短気な性格だと考えて分析する。 |
Fさん(75歳、女性)は、アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)である。家族の介護負担が増加して、3日前から介護老人保健施設に入所している。入所前から、トイレに間に合わずに尿失禁をしてしまうことがあるため、昼夜、リハビリパンツを使用している。歩行は自立している。夜間、トイレに起きているが、その後、眠っていることが確認されている。 |
Fさんの尿失禁の改善を目標に収集する情報として、最も優先度の高いものを1つ選びなさい。 |
1 介護負担となっている家族背景 2 施設生活に対する不安 3 夜間の中途覚醒状況 4 トイレに行く時間帯 5 歩行に必要な下肢筋力 |
Gさん(66歳、女性)は.1年前に脳梗塞(cerebral infarction)を発症して片麻痺になった。在宅復帰を目指し、介護老人保健施設に入所して、「家に帰れるように頑張らなくちゃ」と熱心に立位訓練に取り組んでいた。しかし、同居していた孫が3日前に訪れてから、「体調が悪い」と言って、閉じこもり、食事は半分も食べなくなった。傾聴ボランティアがGさんの居室を訪れると、「訓練しても帰るところがない」と泣いて話したという。 |
Gさんに対する介護福祉士の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 食事量を評価して、栄養指導を行う。 2 立位訓練を評価して、回復状況を把握する。 3 家族と調整して、退所後の住まいを整える。 4 サービス担当者会議に孫を招集する。 5 傾聴ボランティアの情報を基に、本人の生活ニーズを確認する。 |
介護過程におけるアセスメント(assessment)の目的として, |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 より多くの情報の収集 2 介護福祉職の技能の向上 3 生活課題の明確化 4 I C F (International Classification of Functioning, Disability and Health : 国際生活機能分類)の視点による情報の分類 5 1つの場面に焦点を当てた観察 |
介護計画の目標設定に関する次の記述のうち, |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 アセスメント(assessment)と切り離して考える。 2 利用者と話し合いながらつくる。 3 ケアプランとの整合性は確認しなくてよい。 4 家族が望む生活を長期目標にする。 5 日標を記述するときの主語は介護福祉職にする。 |
Cさんはアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type) で,介護老人福祉施設に入所している。仲の良かったDさんが, 1週間前に経済的な理由で別の階の多床室に移動した。Cさんは,寂しそうな表情で廊下を歩き回り、 Dさんを探しながら,他の利用者の部屋に入っていく。DさんもCさんに会いたいと介護福祉職に話している。 |
Cさんの生活課題として,最も優先すべきものを1つ選びなさい。 |
1 Dさんの居室移動を理解すること 2 廊下を自由に歩き回れるようになること 3 新しい友人をつくること 4 自分の部屋で落ち着いて過ごせるごと 5 Dさんとの交友関係を保てること |
介護過程における主観的情報に該当するものとして, |
正しいものを1つ選びなさい。 |
1 疾病に関する主治医の意見 2 家族から聞いた利用者の生活歴 3 介護福祉職が感じたこと 4 利用者の発言 5 認知機能検査の得点 |
介護実践のプロセスをSOAP方式で記録する場合、Pに該当するものとして, |
適切なものを1つ選びなさい。 |
1 利用者の生活全般のニーズ 2 介護福祉職が判断したこと 3 実施に対する利用者の反応 4 介護福祉職が観察したこと 5 介護福祉職が行う今後の介護計画 |
介護計画の修正を行うことを利用者に説明した。利用者の同意が得られた後に,介護福祉職間で共通認識をもつために行うこととして, |
適切なものを1つ選びなさい。 |
1 インフォームドコンセント(informed consent) 2 スクリーニング(screening) 3 モニタリング(monitoring) 4 カンファレンス(conference) 5 インテーク(intake) |
Eさん(67歳、女性、介護3)は、 1年前、くも膜下出血(subarachnoid hemorrhage)で倒れて、左片麻輝、体幹機能の低下が残った。排泄訓練を目的として介護老人保健施設に入所した。入所時のEさんは不自由でも、右手でベッド柵を掴んで起き上がることやベッドの端に座ることはできたが、立位保持はできなかった。おむつを着用しているが、おむつは嫌と自分の気持ちを訴えていた。医師は着脱と拭く行為には介助か必要だが、車いすから便座に移ることは可能であると判断した。F介護福祉職はアセスメント(assessment)を行い,本人の思いを考慮して介護計画の短期目標を、車いすから便座に移り排泄すると設定して、評価日は1か月後とした。理学療法士と連携して、トイレで移乗のための立位訓練を始めた。 |
I C F (International Classification of Functioning, Disability and Health :国際生活機能分類)に基いて情報を分類する場合、Eさんの能力(できる活動)に該当するものとして、 |
適切なものを1つ選びなさい。 |
1 右手でベッド柵を握る動作 2 ベッド上での座位の保持 3 手すりを使っての立位の保持 4 おむつは嫌という気持ちの表出 5 車いすから便座への移乗 |
Eさん(67歳、女性、介護3)は、 1年前、くも膜下出血(subarachnoid hemorrhage)で倒れて、左片麻輝、体幹機能の低下が残った。排泄訓練を目的として介護老人保健施設に入所した。入所時のEさんは不自由でも、右手でベッド柵を掴んで起き上がることやベッドの端に座ることはできたが、立位保持はできなかった。おむつを着用しているが、おむつは嫌と自分の気持ちを訴えていた。医師は着脱と拭く行為には介助か必要だが、車いすから便座に移ることは可能であると判断した。F介護福祉職はアセスメント(assessment)を行い,本人の思いを考慮して介護計画の短期目標を、車いすから便座に移り排泄すると設定して、評価日は1か月後とした。理学療法士と連携して、トイレで移乗のための立位訓練を始めた。 |
Eさんのニーズとして, |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 移乗訓練をやめること 2 トイレで排泄ができること 3 左片麻輝をなくすこと 4 おむつに戻すこと 5 早く家に帰ること |
介護過程の目的に関する次の記述のうち、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 多職種がそれぞれ異なる最終目標を持つこと 2 1回限りの介護をすること 3 利用者のニーズに応じた根拠のある個別ケアをすること 4 家族が望む利用者の生活を実現すること 5 介護福祉職の業務の効率を優先すること |
介護福祉職の情報収集に関する次の記述のうち、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 情報は、多角的・継続的に収集する。 2 収集した情報は、取捨選択せずに記録する。 3 主観的情報は、計測器を用いて収集する。 4 利用者が発した言葉は、介護福祉職の主観を加えて記録する。 5 プライバシーに関する情報は、集団面接で収集する。 |
「関連する情報の分析・統合を通じて、利用者の課題、ニーズ、強みを明らかにすること」を表す用語として、 |
適切なものを1つ選びなさい。 |
1 チームアプローチ(team approach) 2 アセスメント(assessment) 3 モニタリング(monitoring) 4 アウトリーチ(outreach) 5 インテーク(intake) |
Dさん(70歳、女性)は、10年前に人工肛門(ストーマ)を造設し、2年前に脳出血を患って軽い右片麻痺が残った。最近、物忘れが目立ってきた。また、同居する娘の仕事が忙しくなってきた。 |
Dさんに関する情報のうち、ICF(国際生活機能分類)の環境因子に該当するものとして、適当なものを1つ選びなさい。 |
1 70歳の女性である。 2 人工肛門(ストーマ)を造設した。 3 軽い右片麻痺が残った。 4 物忘れが目立ってきた。 5 娘の仕事が忙しくなってきた。 |
Eさんは、アルツハイマー型認知症で認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入居している。今までできていた食後の歯磨きができなくなってきている。口臭が強くなってきたので、他の利用者が会話を避けている。孫からも「おばあちゃんのお口くさい」と言われ、寂しそうな表情をしているのを介護福祉職が見ている。 |
優先的に解決すべきEさんの生活課題として、最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 他者と積極的に会話ができるようになること 2 寂しさを取り除くために介護職が励ますこと 3 気を遣わずに孫と話ができるようになること 4 口の中を清潔に保てるようにすること 5 一人で歯磨きができるようになること |
客観的情報の記録として、 |
適切なものを1つ選びなさい。 |
1 タンスの中に食べこぼしのついた上着が入っていた。 2 妻とけんかしたことを後悔しているのではないか。 3 ご飯が喉を通らないのは、愛犬がいなくなったからだと思う。 4 いつも冷静なのに突然怒ったのでびっくりした。 5 一人でいる時間が長いので、こまめに声かけをすることにした。 |
Fさん(70歳、男性、要介護1)は、認知症を患う母と二人暮らしである。左片麻痺があり。杖があれば一人で歩行できる。現在は、小規模多機能型居宅介護を利用して在宅生活を送っている。昔から買い物が好きで、今でも天気の良い日には、一人で杖をついて買物に出かけていく。Fさんの小規模多機能型居宅介護における介護計画の長期目標は「安全に買い物に出かける」、短期目標は「転倒しない」で、支援内容には「事業所内で手すりを使って起立訓練と歩行訓練を行と設定されて、順調に実施されている。最近、近所の人から、Fさんがスーパーに向かう途中にある階段が上がりきれず、よろけたり、困っている姿を見かけたという情報がたびたび聞かれるようになった。この件をG介護福祉職がFさんに確認すると、Fさんは「足元が少し不安なところがありますが、大丈夫です。いつもありがとうございます」と言い、目に涙を浮かべた。 |
Fさんの介護計画の評価に関する次の記述のうち、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 近所の人からの情報は、評価には不要である。 2 「安全に買物に出かける」という目標は達成した。 3 手すりを使った起立訓練と歩行訓練を見直す必要がある。 4 事業所内での訓練は順調なので、このまま継続する。 5 Fさんの発言から満足していると評価した。 |
Fさん(70歳、男性、要介護1)は、認知症を患う母と二人暮らしである。左片麻痺があり。杖があれば一人で歩行できる。現在は、小規模多機能型居宅介護を利用して在宅生活を送っている。昔から買い物が好きで、今でも天気の良い日には、一人で杖をついて買物に出かけていく。Fさんの小規模多機能型居宅介護における介護計画の長期目標は「安全に買い物に出かける」、短期目標は「転倒しない」で、支援内容には「事業所内で手すりを使って起立訓練と歩行訓練を行と設定されて、順調に実施されている。最近、近所の人から、Fさんがスーパーに向かう途中にある階段が上がりきれず、よろけたり、困っている姿を見かけたという情報がたびたび聞かれるようになった。この件をG介護福祉職がFさんに確認すると、Fさんは「足元が少し不安なところがありますが、大丈夫です。いつもありがとうございます」と言い、目に涙を浮かべた。 |
Fさんの状況を受けて、関係職員が集まり、カンファレンスを開催することになった。このカンファレンスに参加したG介護福祉職の発言に関する次の記述のうち、 |
最も適切なものを1つ選びなさい。 |
1 Fさんの日頃の移動の様子について、具体的に説明した。 2 Fさんが感情的になるので、気持ちは聞かないようにしていると説明した。 3 介護保険を使って通所リハビリテーションを併用することを提案した。 4 スーパーに向かうときの様子は多くの情報があるので、Fさんにはそれ以上尋ねる必要がないと説明した。 5 母親の支援について、話し合うことを提案した。 |