移動に関連したこころとからだのしくみ(過去問=試験対策)
○関節拘縮とは,、長期にわたる寝たきり生活などで関節が固まり動かなくなることをいう
○関節可動域(ROM)は、関節における異常を発見するための検査法である。
○良肢位とは、日常生活で支障の少ない関節角度をとった肢位のことをいう。
○橈骨末端骨折は、手をついて転倒したときにおこりやすい。
○高齢者に起こりやすい骨折として、上腕骨頸部骨折、橈骨遠位端骨折、大腿骨頸部骨折、脊椎圧迫骨折などがある。 大腿骨頸部骨折は転倒して腰部をうったときにおこりやすい。脊椎圧迫骨折は重いものを持ち上げたときにおこりやすく、この骨折は寝たきりの原因、になることが多い。
○高齢者がつまづいて転倒し立つことができなくなった。大腿骨頸部等の骨折が疑われる場合があるので、介護者は痛まない姿勢で寝かせたまま、医師の指示を待つ。
○高齢者がつまづいて転倒し立つことができなくなったので、介護者は転倒時に打った部位の確認、痛み等の自覚症状や出血などを観察する。
○寝たきりになると尿路感染、起立性低血圧、足のむくみ等の合併症を起こしやすくなる
○長期間の臥床によって、関節の拘縮が生じると、動きに痛みが伴うためにますます動かさなくなるといった悪循環が生じる。
○寝たきりから回復させるために、足底を床につけた端座位を保持することは効果的である。また寝たきりを防止するためには、メリハリのある生活を心がけることが大切で、寝食分離が基本である。
○寝たきりでは脳への剌激が少なくなり、思考力も衰えてくるので、体位を変え、視界を広げることも重要である。また体位変換は褥瘡や肺炎の予防効果もある。体位を変える場合には、皮膚に摩擦を起こさないように配慮することが大切である。
○寝たきりになると消化や吸収の機能の低下があるので便秘になりがちになる。
○寝たままの状態で排泄を続けた場合、尿路感染症を引き起こしやすくなることを、介護従事者は、常に念頭に置く必要がある。その尿路感染症の対策としては水分摂取は有効である。
○寝たきり高齢者は、無気力な状態やうつ的な状態となり、睡眠障害をきたすなど精神活動が低下する傾向がある。
○廃用症候群(生活不活発病)とは、安静状態が長期に続く事によって起こる心身のさまざまな低下等を指すものをいうが、静脈血栓症(深部静脈血栓症、筋萎縮、関節拘縮 、褥瘡(床ずれ) 、骨粗鬆症 、起立性低血圧 、精神的合併症 、括約筋障害(便秘・尿便失禁) などが挙げられる。
○廃用症候群を防ぐためには、早期からのりハビリテーションに加えて、臥床時間の短縮、適当な運動、環境の改善による感覚器官も含めた生活全体の活性化が必要である。
○廃用性症候群は、治療を必要とする疾患によって安静臥床を余儀なくされている状況で、運動をしないこと、寝ていることで長時間を過ごすことにより生じる。
○筋委縮性側索硬化症は、筋肉を動かしにくくなったり、筋肉がやせてくる病気である。
○脊柱管狭窄症が進むと、歩き続けると足のしびれや痛みが増して動けなくなる間欠跛行という歩行障害が起こる。
○変形性膝関節症は、中高年の人の膝の痛みの原因としてもっとも多いもので、膝の関節の軟骨がすり減ったために、痛みがおこるものである。
移動に関連したこころとからだのしくみの勉強メモ
移動に関連したこころとからだのしくみ
○利用者と介護者の双方が安全で安楽な方法
○利用者の自然な動きの活用
○残存能力の活用・自立支援
○重心・重力の動きの理解
○ボディメカニクスの基本原理
○移乗介助の具体的な方法(車いすへの移乗の具体的な方法、全面介助でのベッド・車いす間の移乗、全面介助での車いす・洋式トイレ間の移乗)
○移動介助(車いす・歩行器・つえ等)
○褥瘡予防
高齢者に起こりやすい骨折
・上腕骨頸部骨折
・橈骨遠位端骨折
・大腿骨頸部骨折
・脊椎圧迫骨折
上腕骨頸部骨折
橈骨遠位端骨折
大腿骨頸部骨折
脊椎圧迫骨折
寝たきりの合併症
・尿路感染
・起立性低血圧
・足のむくみ等
廃用症候群(生活不活発病)
・静脈血栓症
・筋萎縮
・関節拘縮
・褥瘡(床ずれ)
・骨粗鬆症
・起立性低血圧
・精神的合併症
・括約筋障害(便秘・尿便失禁) など
廃用症候群の症状
①食欲不振・便秘
②関節拘縮:関節が固まり、関節の動きが悪くなること
③筋萎縮:筋肉が痩せ衰えること
④骨萎縮:骨がもろくなること
⑤褥瘡:床ずれ
⑥心肺機能低下:軽い運動をするだけで、息切れなどが生じること
⑦誤嚥性肺炎:食べ物が誤って肺に入り、肺炎になること
⑧血栓塞栓症:血管に血の塊がつまること
⑨起立性低血圧:立ちくらみ
⑩うつ傾向:精神的に落ち込むこと