介護福祉士試験-『認知症の理解』の過去問(第33回対策)

第33回介護福祉士試験(2021年1月)

介護福祉士国家試験 認知症の理解=試験科目別出題基準

2012年(平成24年)の認知症高齢者数と2025年(令和7年)の認知症高齢者数に関する推計値(「平成29年版高齢社会白書」(内閣府))の組合せとして、
適切なものを1つ選びなさい。
1 162万人―――約400万人
2 262万人―――約500万人
3 362万人―――約600万人
4 462万人―――約700万人
5 562万人―――約800万人
解答:4
認知症(dementia)の行動・心理症状(BPSD)に関する次の記述のうち、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 トイレの水を流すことができない。
2 物事の計画を立てることができない。
3 言葉を発することができない。
4 親しい人がわからない。
5 昼夜逆転が生じる。
解答:5
高齢者のせん妄(delirium)の特徴として、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 薬剤によって生じることがある。
2 症状の変動は少ない。
3 意識レベルは清明であることが多い。
4 徐々に悪化する場合が多い。
5 幻覚を伴うことは少ない。
解答:1
認知症(dementia)の初期症状に関する次の記述のうち、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 血管性認知症(vascular dementia)では、幻視が認められる。
2 正常圧水頭症(normal pressure hydrocephalus)では、歩行障害が認められる。
3 前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)では、エピソード記憶の障害が認められる。
4 アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)では、失禁が認められる。
5 レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)では、もの盗られ妄想が認められる。
解答:2
認知症(dementia)の発症リスクを低減させる行動に関する次の記述のうち、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 抗認知症薬を服用する。
2 睡眠時間を減らす。
3 集団での交流活動に参加する。
4 運動の機会を減らす。
5 飽和脂肪酸を多く含む食事を心がける。
解答:3
抗認知症薬に関する次の記述のうち、
正しいものを1つ選びなさい。
1 若年性アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type with early onset)には効果がない。
2 高度のアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)には効果がない。
3 レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)には効果がない。
4 症状の進行を完全に止めることはできない。
5 複数の抗認知症薬の併用は認められていない。
解答:4
前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)の症状のある人への介護福祉職の対応として、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 周回がある場合は、GPS追跡機で居場所を確認する。
2 甘い食べ物へのこだわりに対しては、甘い物を制限する。
3 常同行動がある場合は、本人と周囲の人が納得できる生活習慣を確立する。
4 脱抑制がある場合は、抗認知症薬の服薬介護をする。
5 施設内で職員に暴力をふるったときは、警察に連絡する。
解答:3
Cさん(78歳、男性、要介護2)は、4年前にアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断を受け、通所介護(デイサービス)を週1回利用している。以前からパソコンで日記をつけていたが、最近はパソコンの操作に迷い、イライラして怒りっぽくなったと娘から相談を受けた。
介護福祉職が娘に対して最初に行う助言の内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 パソコンの処分
2 パソコンの使い方の手助け
3 日記帳の購入
4 薬物治療について主治医に相談
5 施設入所について介護支援専門員(ケアマネジャー)に相談
解答:2
認知症対応型共同生活介護(グループホーム)で生活している軽度のアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)のDさんは、大腿骨の頸部を骨折(fracture)して入院することになった。
認知症対応型共同生活介護(グループホーム)の介護福祉職が果たす役割として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 理学療法士に、リハビリテーションの指示をしても理解できないと伝える。
2 介護支援専門員(ケアマネジャー)に、地域ケア会議の開催を依頼する。
3 医師に、夜間は騒ぐ可能性があるので睡眠薬の処方を依頼する。
4 看護師に、日常生活の状況を伝える。
5 保佐人に、治療方法の決定を依頼する。
解答:4
Eさん(75歳、男性)は、1年ほど前に趣味であった車の運転をやめてから、やる気が起こらなくなり自宅に閉じこもりがちになった。そのため、家族の勧めで介護予防教室に参加するようになった。最近、Eさんは怒りっぽく、また、直前の出来事を覚えていないことが増え、心配した家族が介護福祉職に相談した。
相談を受けた介護福祉職の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「認知症(dementia)でしょう」
2 「趣味の車の運転を再開するといいでしょう」
3 「老人クラブに参加するといいでしょう」
4 「音楽を流して気分転換するといいでしょう」
5 「かかりつけ医に診てもらうといいでしょう」
解答:5
介護老人保健施設に入所した認知症高齢者が、夜中に荷物を持って部屋から出てきて、介護福祉職に、「出口はどこか」と聞いてきた。介護福祉職の対応に関する次の記述のうち、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「今日はここにお泊りになることになっています」と伝える。
2 「もうすぐご家族が迎えに来るので、お部屋で待っていましょう」と居室に誘う。
3 「トイレですよね」と手を取って案内する。
4 「どちらに行きたいのですか」と声をかけて並んで歩く。
5 「部屋に戻って寝ましょう」と荷物を持って腕を取る。
解答:4
図は、2016年(平成28年)「国民生活基礎調査」(厚生労働省)を基に、介護保険制度における要介護者と要支援者の介護が必要となった主な原因の構成割合を作図したものである。
AからEには、
・「関節疾患「」oint disease)」
・「高齢による衰弱」
・「骨折(fracture)・転倒」
・「認知症(dementia) 」
・「脳血管疾患(cerebro vascular disease) (脳卒中(stroke))」
のいずれかが該当する。「認知症(dementia)」に該当するものとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 A
2 B
3 C
4 D
5 E
解答:3
認知症(dementia)の人を支援する施策に関する次の記述のうち、
適切なものを1つ選びなさい。
1 認知症サポーターは、認知症(dementia)に対する正しい知識と理解を持ち、認知症(dementia)の人を支援する。
2 介護保険制度では、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は、居宅サービスに位置づけられている。
3 認知症(dementia)と診断された39歳の人は、介護保険制度を利用できる。
4 介護保険制度では、認知症対応型通所介護は施設サービスに位置づけられている。
5 成年後見制度では、地域包括支援センターの社会福祉士が補助人、保佐人、成年後見人を選定する。
解答:1
加齢による物忘れと比べたときの、認知症(dementia)による物忘れの特徴として、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 見当識障害はない。
2 物忘れの自覚はない。
3 物忘れが進行しない。
4 日常生活に明らかな支障はない。
5 体験の一部分だけを思い出せない。
解答:2
認知機能障害に関する次の記述のうち、
正しいものを1つ選びなさい。
1 記憶障害では、初期から手続き記憶が障害される。
2 見当識障害では、人物の認識は障害されない。
3 失行では、洋服をうまく着られなくなる。
4 失認は、視覚や聴覚の障害が原因である。
5 実行機能の障害では、A D L (Activities of Daily Living : 日常生活動作)は障害されない。
解答:3
軽度認知障害(mild cognitive impairment)に関する次の記述のうち、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 記憶力の低下の訴えがある。
2 日常生活に支障がある。
3 認知症(dementia)の一種である。
4 C D R (Clinical Dementia Rating)のスコアが2である。
5 全般的な認知機能が低下している。
解答:1
抗認知症薬に関する次の記述のうち、
正しいものを1つ選びなさい。
1 貼付剤はない。
2 非薬物療法との併用はしない。
3 段階的に投与量を減量していく。
4 副作用として悪心や下痢が生じることがある。
5 A D L (Activities of Daily Living : 日常生活動作)が改善することはない。
解答:4
認知症(dementia)の原因となる疾患と、特徴的な行動・心理症状(BPSD)の組合せとして、
適切なものを1つ選びなさい。
1 アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)一幻視
2 血管性認知症(vascular dementia)→抑うつ
3 レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)→人格変化
4 前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)→もの盗られ妄想
5 クロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt-Jakob disease)→徘徊
解答:2
重度の認知症高齢者の胃ろう栄養法に関する支援として、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 主治医が導入するかしないかを決定する。
2 家族が導入するかしないかを決定する。
3 本人の意向や価値観の把握に努め、本人にとっての最善を関係者で判断する。
4 成年後見人がいる場合、成年後見人が導入するかしないかを決定する。
5 看取り期には、介護福祉職の判断で胃ろう栄養法を中止する。
解答:3
認知症(dementia)の母親を献身的に介護している息子が、母親に怒鳴られてたたきそうになった。それを見ていた介護福祉職の息子への対応に関する次の記述のうち、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「孝行息子のあなたが手を上げるなんて…」と注意する。
2 「行政に通報します」と告げる。
3 「認知症(dementia)だから怒鳴るのは仕方がない」と慰める。
4 「地域にある認知症(dementia)の人と家族の会を紹介します」と伝える。
5 「懸命に介護をして疲れていませんか」と話を聴く。
解答:5
認知症(dementia)の人への基本的な関わりとして、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 いすから立ち上がろうとする人に、「座っていてください」と言う。
2 トイレで排泄はいせつしたいと言う人に、「今のおむつは機能が良いので、おむつの中にしてもすっきりします」と言う。
3 息子の居場所を心配する人に、「息子さんは会社で働いていますから、安心してください」と言う。
4 家に帰りたいと言う人に、「施設で楽しく過ごしましょう」と言う。
5 自分は何もわからなくなってしまったと悲しむ人に、「認知症(dementia)になった人は、皆さん同じです」と言う。
解答:3
初期のアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)における認知機能障害の特徴として、
適切なものを1つ選びなさい。
1 時間に関する見当識障害は認められない。
2 エピソード記憶が障害される。
3 手続き記憶が障害される。
4 記憶障害の進行は急速に進む。
5 若い頃のことを忘れてしまう。
解答:2
前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)の特徴として、
適切なものを1つ選びなさい。
1 物忘れの自覚
2 幻視
3 抑うつ
4 急速な進行
5 常同行動
解答:5
Cさん(70歳、女性)は息子(35歳)と二人暮らしをしている。息子の話によると、1年前から時々夜中に、「知らない人が窓のそばに立っている」などと言うことがある。また、ここ3か月で歩くのが遅くなり、歩幅が狭くなった。家事は続けているが、最近探し物が目立ち、料理の作り方がわからないことがある。病院で検査を受けたが、頭部MRIでは脳梗塞(cerebral infarction)や脳出血(cerebral hemorrhage)の指摘はなかった。
Cさんの状況から、最も可能性の高いものを1つ選びなさい。
1 正常圧水頭症(normal pressure hydrocephalus)
2 レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)
3 慢性硬膜下血腫(chronic subdural hematoma)
4 血管性認知症(vascular dementia)
5 うつ病(depression)
解答:2
認知機能の評価に関する次の記述のうち、
適切なものを1つ選びなさい。
1 長谷川式認知症スケールで認知症(dementia)の診断が可能である。
2 FAST(Functional Assessment Staging)は、血管性認知症(vascular dementia)の重症度判定に用いる。
3 IADL(Instrumental Activities of Daily Living:手段的日常生活動作)のアセスメント(assessment)は、軽度の認知症(dementia)において有用である。
4 MMSE(Mini-Mental State Examination)は、日常生活の行動観察から知能を評価する検査である。
5 言語機能が障害されると、認知症(dementia)の重症度評価はできなくなる。
解答:3
血管性認知症(vascular dementia)の危険因子として、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 認知症(dementia)の家族歴
2 甲状腺機能低下症(hypothyroidism)
3 頭部外傷の既往
4 メタボリックシンドローム(metabolic syndrome)
5 ダウン症候群(Down’s syndrome)
解答:4
認知症(dementia)の人への日常生活上の支援に関する次の記述のうち、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 次に何をすればよいか判断できない人には、ヒントを伝えて一人で考えてもらう。
2 通所介護(デイサービス)を利用する曜日がわからない人には、施設への入所を勧める。
3 自分が今どこにいるのかわからない人には、そのたびに場所を伝える。
4 着衣失行のある人には、着脱のたびに介護福祉職が代わりに行う。
5 数分前の出来事を思い出せない人には、昔の思い出を聞かないようにする。
解答:3
在職中に若年性認知症(dementia with early onset)になった人の家族に関する次の記述のうち、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 子ども世代に与える心理的な影響が大きい。
2 子どもが若年性認知症(dementia with early onset)になる可能性が高い。
3 身体的機能に問題が認められないので、家族の介護負担は少ない。
4 家族の気づきによって早期発見されることが多い。
5 本人への病名の告知は家族が行う。
解答:1
Dさん(75歳、男性)は、介護福祉職のEさんの近所に3年前に引っ越してきた。Dさんは引っ越してきた時から一人暮らしである。最近、Dさんは、「米が盗まれてしまって、夕飯が作れなくて困っている。米を貸してほしい」と、夕方、Eさんの家をたびたび訪ねるようになった。Dさんの家族は海外赴任中の息子家族だけだと、以前Dさんから話を聞いたことがある。Eさんは息子と一度も会ったことはない。
EさんがDさんについて相談する機関として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 福祉事務所
2 地域活動支援センター
3 居宅介護支援事業所
4 認知症疾患医療センター
5 地域包括支援センター
解答:5
認知症(dementia)の利用者F・さんは、施設外へ出て行って一人で帰れないことを繰り返している。Fさんへの予防的対応として、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 Fさんが出て行こうとするたびに、制止する。
2 Fさんの視線の高さに合わせて、出入口に「通行止め」と書いた札を貼る。
3 Fさんに「ここがあなたの家です」と、繰り返し説明する。
4 Fさんと一緒にスタッフも出かけて、戻るように指示する。
5 Fさんの日常の様子を観察した上で、出て行く理由や目的を検討する。
解答:5
介護保険法における認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に関する次の記述のうち、
適切なものを1つ選びなさい。
1 地域住民と関わる機会は少ない。
2 家庭的な雰囲気によって、症状の安定が図られる。
3 1ユニットの入所者は10名までである。
4 機能訓練は行わない。
5 施設が決めた一律の日課によって、生活の維持が図られる。
解答:2
失行に関する次の記述のうち、
正しいものを1つ選びなさい。
1 四肢が麻痺(まひ)した状態である。
2 目的に沿った動作ができない状態である。
3 言葉を理解できない状態である。
4 気力や自発性が低下した状態である。
5 目の前のもんが何であるかを、認識できない状態である。
解答:2
うつ病に伴って認められる仮性認知症(pseudodementia)の特徴として、
適切なものを1つ選びなさい。
1 朝方に比べて夕方に悪くなることが多い。
2 本人が病識に乏しいことが多い。
3 記憶障害に比べて判断障害を認めることが多い。
4 症状が急速に進行することが多い。
5 食欲は保たれていることが多い。
解答:4
軽度のアルツハイマー型認知症に認められる症状や日常生活上の障害として、
最も可能性の高いものを1つ選びなさい。
1 小刻み歩行
2 嚥下障害(えんげしょうがい)
3 尿失禁
4 炊事の自立困難
5 入浴の自立困難
解答:4
血管性認知症の症状や特徴に関する次の記述のうち、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 男性と比較して女性に多く認められる。
2 ゆっくりと少しずつ進行する。
3 人格変化を認めることが多い。
4 初期にめまいを自覚することがある。
5 85歳以上で多く認められる。
解答:4
若年性認知症に関する次の記述のうち、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 前期高齢者が発症する認知症である。
2 後期高齢者の認知症と比べて進行は穏やかである。
3 家族の心理的負担は少ない。
4 若年性認知症に特化した社会的支援が充実している。
5 若年性アルツハイマー認知症では神経症状を認めることが多い。
解答:5
ルツハイマー型認知症の薬物療法に関する次の記述のうち、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 病気の進行を完全に止めることができる。
2 軽度のアルツハイマー型認知症に対して有効ではない。
3 行動・心理的症状(BPSD)に対して効果が認められていない。
4 病期によって投与量が変わることはない。
5 副作用として、パーキンソン症候群が現れることがある。
解答:5
Cさん(80歳、女性)は、軽度のアルツハイマー型認知症と診断され、訪問介護(ホームヘルパーサービス)を受けて自宅で一人暮らしをしている。几帳面(きちょうめん)な性格で、大切なものはタンスの中にしまっている。最近物忘れが多くなってきた。ある日、訪問介護員(ホームヘルパー)が訪れると、Cさんが「泥棒に通帳を盗まれた」と興奮して訴えてきた。部屋はきれいな状態であった。
訪問介護員(ホームヘルパー)のCさんへの対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 保管場所を忘れたのだろうと伝える。
2 気分を変えるために話題を変える。
3 一緒に通帳を探すことを提案する。
4 認知症が進んできたための症状であることを伝える。
5 通帳の保管場所を忘れないように保管場所に目印をつけてもらう。
解答:3
認知症の人の支援者の役割りに関する次の記述のうち、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 民生委員は、担当地区の認知症の人に関わる情報を収集して、専門的支援機関につなげる。
2 認知症の人の主治医を、認知症に関わる地域医療体制を構築する上での中核にする。
3 認知症看護認定看護師は、認知症の種類と病期を特定して、必要な薬剤を処方する。
4 認知症サポート医が、認知症サポーター養成講座の講師を務めることとされている。
5 介護支援専門員(ケアマネジャー)は、担当する認知症の人の要介護認定を行う。
解答:1
認知症の妻を介護している夫から、「死別した妻の父親と間違えられてつらい」と相談された時の介護福祉職の対応として、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 妻が間違えないようになることは難しいと説明して、諦めるように伝える。(過去に類似問題あり)
2 間違いを訂正すればするほど、妻の反発や興奮を引き起こすことを説明する。
3 認知症の人によくみられることで、他の家族も同じ思いであることを伝える。
4 間違えられるつらさをよく聴いて、誤認を否定せず、いつもどおりの態度で接するように勧める。
5 夫がうつ病であることの可能性を説明して、夫自身の精神科の受診を勧める。
解答:4
回想法に関する次の記述のうち、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 記憶力の改善が最も期待できるのは、中程度の認知症の人である。
2 認知症の人に豊かな情動をもたらすことが期待できる。
3 過去の苦痛や困難な体験を思い出す手がかりを準備すると効果的である。
4 毎回異なる場所で行うと効果的である。
5 回想法に参加した家族介護者は、発症前を思い出してつらくなることが多い。
解答:2
厚生労働省が、2012年(平成24年)8月に公表した「認知症高齢者数について」における、「認知症高齢者の日常生活自立度」Ⅱ以上の認知症高齢者の居場所別内訳(2010年(平成22年)9月末現在)で、
人数が最も多い居場所を1つ選びなさい。
1 居宅
2 介護老人福祉施設
3 介護老人保健施設・介護療養型医療施設
4 グループホーム
5 医療機関
解答:1
Cさん(89歳、女性)はアルツハイマー型認知症で、1年前から料理の手順を間違えたり、家計の管理や買い物が難しい状態であった。1か月前から大声をあげるようになった。季節に合った衣服を選べなくなったが、家族が準備すれば適切に着ることはできる。排泄は自立している。
Cさんのアルツハイマー型認知症のFunctional Assessment Staging(FAST)の分類として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 年齢相応
2 境界状態
3 軽度
4 中程度
5 やや高度
解答:4
Dさん(80歳、男性)は一人暮らしで、生活は自立していた。毎朝近所の公園でラジオ体操に参加していたが、2か月ほど前から、物忘れとぼうっとする様子が見られるようになった。また、歩行が不安定となり、最近では尿意を我慢できず失禁がある。
Dさんの状態として、最も可能性の高いものを1つ選びなさい。
1 軽度認知障害
2 アルツハイマー型認知症
3 正常圧水頭症
4 前頭側頭型認知症
5 血管性認知症
解答:3
認知症の原因となる疾患の特徴として、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 アルツハイマー型認知症では、早期から尿失禁が認められる。
2 アルツハイマー型認知症では、巣病状は見られない。
3 レビー小体型認知症では、人格が大きく変化する。
4 レビー小体型認知症では、運動機能障害は見られない。
5 クロイツフェルト・ヤコブ病では、進行が速く、1年以内の死亡例も多い。
解答:5
外科的手術で治療が可能な認知症として、
正しいものを1つ選びなさい。
1 血管性認知症
2 クロイツフェルト・ヤコブ病
3 前頭側頭型認知症
4 レビー小体型認知症
5 慢性硬膜下血腫
解答:5
行動・心理症状(BPSD)に関する次の記述のうち、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 徘徊(はいかい)は、認知症であれば誰にでも起こる。
2 もの盗られ妄想は、記憶障害とは関係がない。
3 幻視に関して、本人の訴えの内容ははっきりしない。
4 興奮は、ケアの方法によって生じることがある。
5 混乱は、重度の認知症の人には見られない。
解答:4
Eさん88歳、女性)は、血管性認知症で左片麻痺がある。穏やかな性格である。認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入居し、グループホームでの役目として、食事前の挨拶を担当している。しかし、夏の暑さが続いたとき、食事前の挨拶の後「こんなことはやらせないで」と理由もなく急に泣きだすことがあった。介護福祉職が受容的な態度で接していると、Eさんは笑顔で「ご苦労様」と介護福祉職に声をかけるようになった。
このようなEさんについて考えられることとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 睡眠不足による感情の変化
2 認知症の急激な進行
3 感情失禁の症状
4 暑さによる中核症状の悪化
5 職員の対応に対する怒り
解答:3
初期の認知症で、家賃の支払いを忘れて、家主から督促されることが多くなった人に対する支援者として、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 民生委員
2 訪問介護員(ホームヘルパー)
3 訪問看護師
4 日常生活自立支援事業の専門員
5 通所介護(デイサービス)の介護福祉職
解答:4
在職中に若年性認知症になった人とその家族の支援に関する次の記述のうち、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 支援の主な対象は、介護負担が集中する子ども世代である。
2 高齢者の認知症と対応に違いはないことを家族に説明する。
3 雇用保険制度や障害福祉サービス等を組み合わせて利用できるように支援する。
4 本人の年齢に関係なく、初回の面談で介護保険の利用を勧める。
5 本人が退職して治療に専念できるように支援する。
解答:3
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