老化に伴うこころとからだの変化と日常生活③(過去問=試験対策)

○記憶は、保持時間の長さの違いから、感覚記憶、短期記憶、長期記憶に分けられる。

○長期記憶には、「意味記憶」と「エピソード記憶」がある。

○記憶が低下しやすい認知症の高齢者には、回想法などにより記憶を再生することで脳細胞間の結合も強化される。

○一般的に流動性能力(新しいものを覚える力、計算、暗記)は、加齢とともに低下するといわれているが、結晶能力(判断力、理解力等)は、ほとんど変化しないといわれている。

○認知機能の低下が及ぼす日常生活の影響の中に、交通事故の増加がある。

○認知機能の低下が及ぼす日常生活の影響の中に家庭内事故の増加があり、浴槽内での溺れや転倒による死亡が増加している。

○人間の記憶力は、成人期を過ぎると少しずつ減少し、中でも単語やカテゴリー、名前の想起は減少する。

○高齢化していても安定していることが多い記憶には、エピソード記憶、短期記憶、意味記憶、手続き記憶などがある。

○エピソード記憶とは、過去に体験した喜怒哀楽や驚きに満ちた出来事などを思い出して語ったりする記憶のことである。

○エピソード記憶は、個々の経験・体験の記憶を指す。

○短期記憶とは、現在起っていることや、聞いたことなどをすぐ覚えている記憶のことである。

○短期記憶とは、短期間保持される記憶である、と定義されています。

○意味記憶とは知識としての記憶であり、手続き記憶とは体で覚えた記憶のことである。

○意味記憶は、生まれてから学習するすべてに対する記憶を指す。

○流動性知能は、新しい場面に適応したり、これまで経験したことがない問題を解決したりするときに働く知能である。

○流動性知能は、先天的なもので文化や環境の影響をうけにくいと考えられている。

○流動性知能は、20歳くらいまで急速に発達し、60歳頃までは維持される、それ以降70歳くらいから急速に低下していくといわれている。

○手続き記憶は、思考を介さずに獲得され再現される、物事の手順についての記憶。ピアノの弾き方、自転車の乗り方などがその例である。

○遠隔記憶とは、本人には直接かかわりのないことがらについて長期間にわたって記憶することをいう。

○エピソード記憶は、加齢とともに低下する。

老化に伴うこころとからだの変化と日常生活③の勉強メモ

保持時間に基づく記憶の分類

心理学領域では、記憶はその保持時間の長さに基づいて感覚記憶短期記憶長期記憶に区分されている。
(1)感覚記憶
最も保持期間が短い記憶である。各感覚器官に特有に存在し、瞬間的に保持されるのみで意識されない。外界から入力された刺激情報は、まず感覚記憶として保持され、そのうち注意を向けられた情報だけが短期記憶として保持される。
(2)短期記憶
保持期間が数十秒程度の記憶である。保持時間だけではなく、一度に保持される情報の容量の大きさにも限界があることが特徴とされる。
(3)長期記憶
短期記憶に含まれる情報の多くは忘却され、その一部が長期記憶として保持される。この保持情報が長期記憶として安定化する過程は記憶の固定化と呼ばれる。長期記憶は保持時間が長く、数分から一生にわたって保持される記憶である。短期記憶とは異なり、容量の大きさに制限はないことが特徴とされる。長期記憶には、後述するように、陳述記憶(エピソード記憶、意味記憶)と非陳述記憶(手続き記憶、プライミングなど)が含まれる。

臨床神経学領域では、記憶は即時記憶近時記憶遠隔記憶に区分されている。
(1)即時記憶
即時記憶は情報の記銘後すぐに想起させるもので、想起までに干渉を挟まない。
(2)近時記憶
近時記憶は即時記憶より保持時間の長い記憶であるが、保持時間の長さについて明確な定義はない(数分~数日)。情報の記銘と想起の間に干渉が介在されるため、保持情報が一旦意識から消えることを特徴とする。
(3)遠隔記憶
遠隔記憶は近時記憶よりもさらに保持時間の長い記憶である(~数十年)。

内容に基づく記憶の分類

長期記憶は内容により、陳述記憶非陳述記憶に大別される。
(1)陳述記憶
陳述記憶にはエピソード記憶と意味記憶が含まれる。
・エピソード記憶とは、個人が経験した出来事に関する記憶で、例えば、昨日の夕食をどこで誰と何を食べたか、というような記憶に相当する。
・意味記憶は知識に相当し、言語とその意味(概念)、知覚対象の意味や対象間の関係、社会的約束など、世の中に関する組織化された記憶である。
(2)非陳述記憶
非陳述記憶には手続き記憶プライミング古典的条件付け非連合学習などが含まれる。
手続き記憶(運動技能、知覚技能、認知技能など・習慣)は、自転車に乗る方法やパズルの解き方などのように、同じ経験を反復することにより形成される。
プライミングとは、以前の経験により、後に経験する対象の同定を促進(あるいは抑制)される現象を指し、直接プライミングと間接プライミングがある。
古典的条件付けとは、梅干しを見ると唾液が出るなどのように、経験の繰り返しや訓練により本来は結びついていなかった刺激に対して、新しい反応(行動)が形成される現象をいう。
非連合学習とは、一種類の刺激に関する学習であり、同じ刺激の反復によって反応が減弱したり(慣れ)、増強したり(感作)する現象である。

2つの知能

心理学者のキャッテルは、知能を「流動性知能」と「結晶性知能」の2つに分類しました。
(1)流動性知能
流動性知能とは、新しい情報を獲得し、処理して操作していく能力を指します。直観、法則を発見する能力、図形処理能力、処理のスピードなどが含まれます。
(2)結晶性知能
結晶性知能とは、経験や教育・学習などを通して獲得していく知能です。言語能力、知識、批評能力、自制力などを含みます。生まれながらの能力ではなく、年齢とともに経験を重ねて蓄積していく能力です。

結晶性知能は、60歳ごろまで上昇し、その後もほとんど低下しません。それに対し、流動性知能は、20歳代にピークを迎え、その後は徐々に落ちていき、40代以降は大幅に低下します。年を取ると記憶力が衰えたり、反応が鈍くなったりするのはそのためです。

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